【2026年サッカー男子W杯】 日本人サポーターがスタジアムを清掃、家でもやろうと女性から注文

Published
この記事は約 4 分で読めます

コー・ユー記者(シンガポール)、森来実(もり・くるみ)東京特派員

日本のサッカーファンは長年にわたり、ワールドカップ(W杯)の試合後にスタジアムの清掃を行うことで称賛を受けてきた。だが今回は、国内でプレッシャーにさらされている。

今週、試合後に日本のファンがごみ袋を持ってスタンドをくまなく回る様子を写した写真が出回ると、一部の人々はそこに二重基準を見て取った。公の場では自分たちのごみを片付ける男性たちが、家庭ではその負担を妻に押し付けているのではないか、という見方だ。

その直後、ソーシャルメディアで1枚の画像が広く拡散された。そこには、「家でやろう。」の文字と共に、スタジアムでごみを拾う男性の姿と、同じ人物が自宅でソファに座り、妻が皿洗いをするそばで、洗濯ものでいっぱいのかごを前にスマートフォンを見ている姿が、対比的に描かれていた。

画像には文章が添えられ、日本の男性は世界でも家事に費やす時間が極めて少ないと指摘。まずは家事を「分担」してほしいとした。

この画像を取り上げた投稿はXで6万件以上の「いいね」を集めている。

「みんな世界を救いたがる。でも、誰もおふくろの皿洗いを手伝おうとはしない」と、Xユーザーの1人はコメントした。これは米作家P・J・オローク氏(故人)の言葉を引いたものだ。

また、スタジアムでごみ拾いをする男性たちの中には、幼い子どもの世話を妻に押し付けてW杯を観に来ている人もいるはずだと、指摘するユーザーもいた。

清潔さを保ち、公共の場で自分のごみを片付ける習慣は、日本文化に深く根付いている。

しかし、日本の男性が家事に費やす時間は、先進国の中で最も少ない。

経済協力開発機構(OECD)の2021年のデータによると、日本の女性は無償労働に1日あたり3時間以上を費やしている。これは男性の1日47分と比べ、5倍以上の時間だ。

この格差は、とりわけ若い家庭で顕著だ。2021年の政府調査では、6歳未満の子どもがいる共働き世帯では、女性が1日7時間以上を家事に費やすのに対し、男性は2時間未満にとどまることが分かった。

ソーシャルメディアでは、国外では積極的にごみを拾う一方で、日本国内では大規模なイベントの後に公共空間がごみであふれることが多いと、その偽善性を問題視する声も上がった。

しかし、家事の分担をめぐる議論が激しさを増す中でも、日本のファンによる象徴的なスタジアム清掃は、批判の対象にするのではなく奨励されるべきだと主張する声も多い。

「何が恥ずかしいのか」と、あるXユーザーは書いた。「『日本人が海外でごみで汚している』という報道よりはるかに良い」。

こうした清掃活動は、他国のファンにも影響を与えているようだ。

SNSの動画には、ポルトガルのファンが大きなビニール袋を使って同様にスタンドのごみを集める様子が映っている。多くのユーザーが、日本人がこのトレンドを始めたと評価している。