中国の核弾頭、過去1年で大幅増 約500発が運用可能=米政府報告書

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アメリカの国防総省は19日、中国の軍事力に関する報告書を公表した。中国がこの1年で核備蓄を大幅に増やし、現在では運用可能な核弾頭を約500発保有しているとの見方を示した。
米国防総省が19日に公表した報告書によると、中国政府は2030年までに核備蓄量を倍増させ、1000発以上の核弾頭を保有しようとしている。
アメリカの予測を上回る増加幅だったが、それでも保有量はロシアやアメリカを下回っているという。
ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、ロシアは5889発、アメリカは5244発の核弾頭を保有している。
報告書は一方で、中国は依然として「先制攻撃はしない」という方針を保持しているとしている。
国防総省は2021年時点で、中国が約400発の核弾頭を保有していると推計していた。
同省高官は19日、「我々は、彼ら(中国)が目指しているとみられる方向から著しく逸脱していると示唆しようとしているわけではない。(中略)彼らが以前の予測を上回る速さで進んでいることを示唆している」と記者団に説明。この問題は「(アメリカにとって)多くの懸念を引き起こすものだ」と付け加えた。
中国の習近平国家主席は2049年までに、中国が「世界有数の軍事力」を手に入れると宣言している。2012年に権力を握って以降、習氏は中国軍の現代化を目指してきた。
今回の報告書によると、中国の現在の核備蓄拡大への取り組みは、「規模と複雑さの両面で、これまでの試みを上回る」ものになるとみられる。
ICBM開発
米政府関係者は、中国政府が2022年に三つの新たなミサイル基地の建設を完了した可能性があるとしている。
これらの施設には、大陸間弾道ミサイル(ICBM)のサイロが少なくとも300基含まれるという。
ICBMの射程範囲は5500キロを超え、アメリカ本土に到達する能力を持つとされる。
報告書は人民解放軍(PLA)のロケット部隊について、「中華人民共和国がアメリカ本土、ハワイ州、アラスカ州にある標的に対して従来型の攻撃を行えるという脅威を与えることを可能にする」ICBMの開発も目指していると指摘している。
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核備蓄が増加した一方で、中国は依然として「敵の先制攻撃に対する『抑止』と、抑止がうまくいかなかった場合の『反撃』に関する政策にコミットしている」と、国防総省は分析している。
英シンクタンク、国際戦略研究所(IISS)のヘンリー・ボイド上級フェローはBBCに対し、今回報告された核備蓄の増加幅は「非常に例外的」なわけではないようだと語った。
また、中国は核弾頭を1000発保有するという目標に向かって、「予測より若干速いスピードで進んでいる」ことも認めた。
アジア・ソサエティ政策研究所のライル・モリス上級フェローは、極超音速ミサイルなどの開発が、中国に反撃政策を再考させ、核備蓄の拡大を余儀なくさせていると、BBCに語った。
台湾問題
国防総省はまた、中国政府がここ数カ月、台湾への「外交的、政治的、軍事的圧力を増幅させている」と、報告書で指摘している。
習氏は2027年までに台湾を力ずくで奪うための軍事力を開発するよう、軍に指示したと報じられている。
近年、複数の弾道ミサイルが台湾上空を通過し、台湾の防空識別圏に中国軍機が侵入している。中国は台湾周辺で軍事演習も行っている。こうした一連の動きは、台湾の不安定化を狙ったものだと、国防総省は付け加えた。
これらの分析結果は、中国とアメリカの外交関係が最悪の状態に陥っている中で公表された。
国防総省は17日、東シナ海や南シナ海の国際空域で、中国の戦闘機が米軍機に接近するなど「威圧的で危険な」飛行を繰り返したとし、その様子だとする映像と画像を公開した。
機密指定が解除された動画には、米軍機に接近したり、赤外線誘導ミサイルを回避するための「フレア」と呼ばれる火炎弾を発射したりする中国の戦闘機が映っている。
2022年以降、国防総省は中国軍機による「威圧的で危険な」飛行を180件以上記録していると、イーリー・ラトナー国防次官補は記者団に説明。不慮の衝突を招きかねないとした。












