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タイタニック見学ツアー、5人乗り潜水艇が行方不明 米カナダが捜索
大西洋で沈没した豪華客船「タイタニック」の残骸がある海底へと向かっていた観光用の潜水艇が行方不明になり、大規模な捜索と救助活動が行われている。米沿岸警備隊が19日、発表した。
米沿岸警備隊などによると、小型潜水艇は潜水を始めてから約1時間45分後に、連絡が取れなくなったという。
行方不明となったのは、ツアー会社「オーシャンゲート」の潜水艇「タイタン」とみられる。大きさはトラックほどで、5人が乗船しており、通常は4日分の緊急用酸素を積んでいるという。
関係当局によると、政府機関やアメリカとカナダの海軍、深海で活動する民間企業が救助活動を支援している。
米沿岸警備隊のジョン・モーガー少将は19日午後の記者会見で、「現時点ではまだ70~96時間程度の時間の余裕があるとみている」と述べた。航空機2機、潜水艇、ソナーブイを使って捜索しているが、「遠く離れた」海域であることから、困難な活動になっているという。
タイタニックの残骸は、カナダ・ニューファンドランド島のセントジョンズから南に約700キロメートルの海底に沈んでいる。救助活動は、米マサチューセッツ州ボストンで指揮が執られている。
タイタニックは1912年、英サウサンプトンから米ニューヨークへの初航海の途中、氷山に衝突して沈没。乗客・乗員2200人のうち、1500人以上が死亡した。当時最大の客船で、残骸は1985年に発見された。
96時間生命維持が可能
オーシャンゲートによると、タイタンには通常、操縦士1人、乗客3人、同社が「コンテント・エキスパート」と呼ぶ人物1人が乗る。水深4000メートルまで潜水が可能で、乗組員5人の生命を96時間維持できるという。
同社は、乗船している5人の救助のためにあらゆる選択肢を検討しているとし、「潜水艇の乗組員とその家族にすべてを集中している」とした。
同社ウェブサイトなどによると、ツアー旅行は8日間の日程で、セントジョンズから出航。水深3800メートルのタイタニック沈没現場への潜水には、潜航と上昇を含め1回あたり約8時間かかる。料金は25万ドル(約3500万円)。
同社はこのツアーを、「日常生活から飛び出し、真に非日常的なものを発見するチャンス」だと宣伝している。現在1回目が進行中で、来年6月にもう2回計画しているという。
潜水中は通信不能か
今回の乗船者には、イギリスの富豪で実業家および探検家のヘイミッシュ・ハーディング氏(58)も含まれていると、同氏の家族が明らかにした。
ハーディング氏は先週末、ソーシャルメディアに、「ニューファンドランドでは過去40年で最悪の冬となっている。今回のミッションはタイタニックへと向かう2023年最初で最後の有人ミッションとなりそうだ」と投稿。その後、「天候が一時的によくなったので、明日潜航を試みる」と書いていた。
BBCが提携する米CBSのデイヴィッド・ポーグ記者は昨年、潜水艇タイタンのツアーに参加した。同記者によると、海中ではGPSも無線も機能しないため、タイタンと通信するのは現在は無理だという。
ポーグ記者は、乗客は外側からボルトで閉じられた船内にいるため、「潜水艇が自力で浮上しても脱出できない。外部の人の手を借りなければ潜水艇から出られない」とBBCに説明した。