米上院も債務上限法案を可決 デフォルト回避へ

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米議会上院は1日、政府の債務上限の適用を一時的に停止する法案を可決した。ジョー・バイデン大統領が署名すれば成立する。米政府の債務不履行(デフォルト)は直前で回避される見通しとなった。
米政府は債務上限を超える額の借金をしなければ、5日にも、国債など債務31兆4000億ドルに対する支払い資金が枯渇(こかつ)し、債務不履行に陥る状況となっている。
債務上限の適用を2025年1月まで停止する法案は、前日に下院で可決されていた。
この日の上院(定数100)では、賛成63、反対36で可決された。法案はバイデン氏のもとに送られ、署名を経て成立する。バイデン氏は成立させると表明している。
上院は与党・民主党が僅差で多数派となっているが、法案の可決には60票が必要だった。採決では、民主党の44議員、野党・共和党の17議員、無所属の2議員が賛成票を投じた。
共和党のビル・ハガティ議員(テネシー州、前駐日大使)は、息子の高校の卒業式に出席するとして採決を欠席した。
共和党からは、重鎮のジョン・バラッソ議員を含めて31人が反対した。
民主党からも、左派のバーニー・サンダース、ジョン・フェターマン、エリザベス・ウォーレン各議員ら4議員が反対票を投じた。

民主党のチャック・シューマー院内総務は議場で、「アメリカは安堵(あんど)の息をつける。このプロセスによってデフォルトを回避できる」と話した。
共和党のミッチ・マコネル院内総務は、珍しく超党派の姿勢を表明。「遅滞なく(法案を)支持することを誇りに思う」と記者団に述べた。
法案に対しては与野党から反対の声が出ていた。共和党は債務拡大に強く反対し、教育予算や社会事業予算などの削減を求めていた。民主党にも、学生ローンの再開や食事支援への勤労の条件づけなど、可決のための譲歩内容に反対する議員たちがいた。
もしデフォルトになれば
アメリカが債務不履行になれば、国内的には連邦政府職員の給与や福祉手当などが払えなくなる。長期的には経済が景気後退へと陥り、この影響で失業率が上昇するなど、さまざまな負の影響が出る。
さらに、金融市場ではアメリカの国債の元利金が払われずに混乱が生じる。アメリカのドルが世界の基軸通貨なため、世界の金融市場はパニック状態となり、多くの商品の値上がりにつながるおそれがある。金融システムが混乱するなど、国内外に極めて大きな負の影響が出る。
連邦政府がここまでデフォルトに迫ったのは2011年以来。信用格付け会社スタンダード&プアーズ(S&P)は当時、アメリカの長期信用格付けを最上級の「AAA」から「AAプラス」に1段階引き下げた。米国債が最上級の格付けを失うのは史上初のことだった。S&Pはこの「AAプラス」格付けを現在も維持している。










