【2026年サッカー男子W杯】 日本はどんなチームなのか BBCスポーツ記者が分析

青いユニホームを着た日本代表選手らが集まり声を掛け合っている

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画像説明, 日本はまだW杯の準々決勝に進んだことがない
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サッカー男子2026年ワールドカップ(W杯)が11日(日本時間12日未明)開幕した。日本はどんなチームなのか。BBCスポーツのアレックス・ライス記者が分析する。

グループステージ(1次リーグ)グループFの日本は、日本時間15日午前5時に米ダラスで、最初の試合をオランダと戦う。その後、チュニジア、スウェーデンと試合をし、ノックアウトステージ(決勝トーナメント)進出を目指す。

実力のほどは

日本は3月、イギリスで立て続けに印象的な勝利を収め、潜在能力を示した。グラスゴーのハムデン・パークであったスコットランドとの試合は1-0で勝利。ロンドンのウェンブリー・スタジアムでも、三笘薫選手のゴールで、アジアのチームとして初めてイングランドを破る歴史的な勝利を挙げた。

だが、イングランド・プレミアリーグのブライトン所属の三笘選手は、その後、太もも裏の負傷で日本代表からの離脱を余儀なくされた。日本代表の森保一監督は、「圧力が少し下がったと感じるところはあるかもしれない」と話している。

ただ、日本は昨年、三笘選手が不在の状態で、ブラジルを相手に初の勝利を収めている。彼の欠場は社会で騒がれているが、チームには楽観的な雰囲気が漂っている。

日本の最大の障壁は精神面かもしれない。1次リーグではたびたび目覚ましいパフォーマンスを見せる日本だが、決勝トーナメントには4回進出しながら、いまだ1勝も挙げていない

強みは

日本はボールを支配しているときも、していないときも、安定している。今シーズン、イングランドとブラジルを破った試合では、ポゼッション(支配)率は30%ほどだった。

フォーメーションは3-4-2-1で、ウイングバックを効果的に活用する。オランダ・フェイエノールトのストライカーで、このところ好調の上田綺世選手が攻撃の中心となる。

日本文化に根ざした強いチーム精神が彼らの最大の強みだというのが、多くの人が指摘するところだ。

弱点は

三笘選手と、リヴァプールでプレミアリーグ優勝経験がある南野拓実選手が、けがで代表を離脱する前から、日本の攻撃力には疑問符が付いていた。

中盤で大きな影響力をもつキャプテンの遠藤航選手が、2月に足の手術を受け、5月末に復帰したばかりなのも懸念材料だ。

(※編集部注=日本サッカー協会は6月12日、遠藤選手がけがの影響で代表チームを離脱すると発表した。これを受け、追加で町野修斗選手が招集された)

注目選手は

上田選手は着実に力を伸ばしている。

オランダのトップリーグ(エールディヴィジ)で今シーズン、圧倒的な得点王になった。昨年10月の日本対ブラジルの試合でもゴールを決め、歴史的な勝利を日本にもたらした。

スコットランドのトップリーグのセルティックに所属する前田大然選手も、シーズン終盤に見せた驚異的な好調ぶりを世界の舞台でも示すことが期待される。

前田選手は1~4月の17試合で無得点だったが、その後の7試合で9ゴールを記録。セルティックをリーグとスコットランド・カップの2冠へと導いた。

久保建英選手は、10歳でスペイン1部リーグのバルセロナに移籍し、「日本のリオネル・メッシ」とも呼ばれた。現在は同リーグのレアル・ソシエダに所属。三笘のけがで、この才能豊かなテクニシャンに活躍のチャンスがめぐってきそうだ。

青いユニホーム姿の上田選手がチームメートと抱き合って笑顔を見せている
画像説明, 上田綺世選手(右)は2025-26シーズン、オランダ1部リーグで得点王になった。2位に8ゴール差をつけた

監督は

森保一監督(57)が日本で初めて、2大会連続で代表チームを率いる。監督には2018年7月に就任。前回2022年W杯では、チームをベスト16へと導いた

森保監督はかつて日本代表MFだった。再び代表チームを指揮することについて、「最高に幸せな仕事」に就いていると語っている。

出場までの道のりは

今大会では、共同開催3カ国を除き、最も早く出場権を獲得したチームが日本だった。昨年3月20日に、予選3試合を残して出場を決めた。

もう少し詳しく

ウェンブリーで3月にあったイングランド戦で、ブライトンの三笘選手は流れるようなカウンター攻撃を締めくくる格好で、この試合唯一のゴールを決めた。日本はこの勝利で、拡大し続ける「撃破した強豪チーム」のリストにイングランドを加えた。

昨年10月には東京でブラジルに勝利し、歴史的な夜をつくった。2022年W杯では、スペインとドイツの2強を相手に衝撃的な番狂わせを演じた。要するに、日本は調子さえよければ、どのチームとも互角に戦うことができる。

課題は、そうした好調な日を連続させることにある。日本は1998年から8大会連続でW杯出場を果たしているが、まだ決勝トーナメントで勝利したことがない。

W杯で準々決勝に1度も進出せずに最も多くの試合(25試合)をしたチームとなっている。

今大会でそれを終わりにするのは、相次ぐ選手らのけがで難度が上がっている。5月のブライトン対ウルヴァーハンプトン戦で太もも裏を痛めた三笘選手は、今大会の出場を断念した。

2050年までに代表チームがW杯で優勝するという目標を日本サッカー協会が掲げてから、すでに21年が経過した。女子代表は2011年にその目標を達成している。今夏、男子代表がいくつかの象徴的な勝利を重ねることができれば、日本の長期目標に対する信用性は高まるだろう。

過去のW杯での成績は

日本は1998年にW杯初出場を果たした。最初の6大会では、1次リーグ敗退とベスト16進出を交互に繰り返してきた。

しかし、4年前に2大会連続で決勝トーナメントに進出し、そのパターンを打ち破った。

W杯の開催16都市の地図。カナダ、アメリカ、メキシコに散らばっている
画像説明, 日本は1次リーグ、アメリカ・ダラスで2試合(日本時間15日のオランダ戦、同26日のスウェーデン戦)、メキシコ・モンテレイで1試合(同21日のチュニジア戦)に臨む