英政府配布の家庭学習用パソコンからマルウェア ロシアに接続か

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ジェイン・ウェイクフィールド、テクノロジー記者

英イングランドでこのほど、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で自宅学習する子供たちを支援するため、ラップトップ型パソコンが配布された。しかしその一部にマルウェア(悪意のあるプログラム)が含まれていたことが、BBCニュースの取材で明らかになった。

ブラッドフォードの一部の学校に配布された機器から、不審なファイルが複数みつかったと、教師たちがオンラインフォーラムに書いた。

教師たちによると、見つかったマルウェアはロシアのサーバーに接続しているとみられる。

英教育省はこの事案を認識し、緊急に調査を行っていると説明した。

同省はBBCニュースに対し、「我々は一部の機器に問題があることを認識している。できるだけ早急に問題を解決するため、緊急の優先事項として調査を行っている」と述べた。

また、「教育省のITチームが問題を報告した人たちと連絡を取っている」、「この問題が広範囲には及んでいないと考えている」と話した。

オンラインフォーラムでの書き込みによると、ウィンドウズのラップトップに「Gamarue.I」というマルウェアが含まれていた。これは、2012年に米マイクロソフトが特定したワーム(不正なソフトウェア)だ。

自宅学習支援でラップトップ配布

英政府はこれまでに、複数の学校に80万台以上のラップトップを配布。これは、新型ウイルス対策で自宅学習が求められる中、自宅からインターネットにアクセスできない子供たちに合わせて100万台以上の機器を配布する計画の一環だ。

ブラッドフォード評議会の教育・学習部門のマリウム・ハク副ディレクターは、「箱を開けて(ラップトップの)準備をしている際に、多数のラップトップが自己増殖型のネットワーク・ワームに感染していることが判明した」と書いた。

ハク氏は各学校に対し、「追加の予防措置として」学校のネットワークを確認するよう勧めた。

「深刻な脅威」

情報セキュリティコンサルタントのポール・ムーア氏はBBCに対し、Gamarueワームは「あらゆるパソコンやネットワークにとって非常に深刻な脅威」だと述べた。

ムーア氏は、「ユーザーはラップトップをセーフモードで再起動し、アンチウイルスのフルスキャンを行うのが望ましい」としつつ、「このタイプのマルウェアの場合、マルウェアがしっかり削除されているのか確認するため、専門家の助けを求めることを勧める」とした。

今回問題となっているマルウェアは、ウェブサイトの閲覧傾向に関する情報や、銀行口座などの個人情報を収集するスパイウェアを機器にインストールする。

セキュリティ会社「Redscan」の脅威インテリジェンス部門トップのジョージ・グラス氏は、「子供たちに配布する前に、これらの機器の確認作業が行われていなかったという事実を懸念している」と述べた。