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ユーチューブ、SNS依存めぐる訴訟で10代少年と和解 米フロリダ州
米グーグル傘下のユーチューブは22日、米南部フロリダ州の15歳の少年が起こしたソーシャルメディア依存をめぐる訴訟で和解した。子どものメンタルヘルス危機を助長していると非難されているオンライン・プラットフォームにとって、新たな司法上の打撃となった。
裁判資料では、原告の少年の名前は「R.K.C.」というイニシャルで記されている。少年は、ユーチューブやほかのソーシャルメディア企業が、利用者を依存状態にさせるプラットフォームを設計したと主張していた。
グーグルの広報担当ホセ・カスタニェダ氏はBBC宛ての声明で、「この件は円満に解決した。当社は引き続き、その約束を果たすために、年齢に応じた製品と保護者向けの管理機能の構築に注力していく」と述べた。
少年は、写真共有アプリ「インスタグラム」を運営する米メタや、動画投稿アプリ「TikTok」、メッセージアプリ「スナップチャット」を運営する米スナップについても同様に訴えており、カリフォルニア州ロサンゼルスで7月27日に審理が開始される予定。
カリフォルニア州ではこれまでに1000件以上の同様の訴訟が提起されている。少年のケースは、ロサンゼルス郡上級裁判所のキャロライン・クール判事が担当する一連の審理としては2件目。
1件目の審理は、今年3月に行われた。これは、カリフォルニア州の20歳の女性(イニシャルK.G.M.)が、メタとユーチューブが若い利用者を依存状態にすることを意図したプラットフォームを設計したと訴えるものだった。
審理していたロサンゼルスの州裁判所の陪審団は3月25日、メタとユーチューブに対し、総額600万ドル(約9億5千万円)を支払うよう命じた。300万ドルは損害賠償で、300万ドルは懲罰金。メタが7割、グーグルが3割を負担するとみられている。
メタとユーチューブについて、自社プラットフォームが特定の利用者に与えたメンタルヘルスへの影響の責任を負っていると裁判所が認めたのは、これが初めてだった。
この女性は、スナップとTikTokも提訴していたが、2社とも審理が開始される前に和解している。和解金の額は明らかにされていない。
また同じ週には、南西部ニューメキシコ州の陪審団が、子ども向けの自社プラットフォームの安全性について利用者を誤解させたとして、メタに3億7500万ドル(約600億円)の支払いを命じた。
少年の主張
裁判所資料によると、フロリダ州の少年R.K.C.の訴えは、カリフォルニア州の女性K.G.M.のものと類似している。
フロリダ州の少年は、利用者に新たなコンテンツを絶え間なくかつ自動的に表示する「無限スクロール」や「自動再生」といった機能が、強迫的な利用を促し、それが一種の依存につながったと主張している。その結果、不安に襲われたり睡眠不足になったりするなど、問題を抱えるようになったと、少年は訴えた。
少年の代理人ジョン・モーガン弁護士とエミリー・ジェフコット弁護士は声明で、「最初の先導審理で陪審員が聞いた通り、これらのソーシャルメディア企業の経営陣は、子どもたちを早い段階で引きつけ、利用時間を最大化するための戦略を長年にわたり練ってきた」と主張した。
一方でグーグルは、ユーチューブを「責任を持って」構築し、10年以上にわたり、「家族と連携しながら、若者にとってより安全で有益なオンライン体験を提供してきた」とBBCに説明した。ユーチューブは2015年、子ども向けに設計され、内容が厳選された「ユーチューブ・キッズ」を立ち上げている。
同様の訴訟相次ぐ
ユーチューブは先月も、審理入りが予定されていた別の訴訟で和解に至っている。この訴訟では、米中部ケンタッキー州の学区が、ユーチューブ、メタ、スナップ、TikTokが児童・生徒のメンタルヘルスを危機的状況にしていると訴えていた。
いずれの企業も、審理が開始される前に和解することを決定した。
学区側は、これらの企業に対し、依存性があるとされる機能の変更を求めるだけでなく、ソーシャルメディアの利用が原因とされる不安やうつ、自傷行為などへの対応で学校側が負担した費用の支払いも求めていた。
審理は、カリフォルニア州オークランドの連邦裁判所で6月中旬に開始される予定だった。これは、数千件に及ぶ同様の訴訟や請求を含む多管轄係属訴訟(MDL)の一環。
アメリカの各州がメタを相手取って起こした別のMDL審理も、8月から同じ裁判所で始まる予定。