ベルギー前国王の隠し子に「王女」の称号 法廷闘争に勝利

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ベルギーの前国王アルベール2世(86)の隠し子でベルギー人の芸術家デルフィーヌ・ボエル氏(52)が、異母きょうだいと同じ王族の権利と称号を求めて起こした裁判で、ベルギー・ブリュッセルの控訴裁判所は1日、ボエル氏を「王女」として正式に認めた。

裁判所の決定を受け、ボエル氏は「王女」の称号を使用できるようになる。

また、ボエル氏と2人の子どもは、アルベール2世と同じザクセン=コーブルクの姓を名乗ることができる。

アルベール2世が死去した場合には、フィリップ現国王とアストリッド王女、ロラン王子の3人と共に遺産の一部を相続することとなる。

地元紙「De Standaard」によると、アルベール2世は裁判費用340万ユーロ(約4億1900万円)を支払わなければならない。

ボエル氏の弁護人は記者団に対し、同氏は裁判所の判断を「喜んでいる」と述べた。

また、「法廷闘争での勝利は、決して父親(アルベール2世)の愛情の代わりにはならない。だが、正義を求める気持ちを呼び起こすものだ」、「同様の試練を経験してきたもっと大勢の子どもたちが、試練と向き合う強さを見つけられるかもしれない」と述べた。

ボエル氏は10年以上にわたり、アルベール2世が自分の父親だと主張してきた。

裁判所に命じられたDNA検査で親子関係が証明され、アルベール2世は今年1月、ボエル氏を不倫によってできた実の娘だと認めた。

ベルギー王室の「隠し子騒動」

アルベール2世は1993年に兄ボードゥアン1世が62歳で亡くなったため国王となった。

ボエル氏の母親シビル・デ・セリス・ロンシャン女男爵は、アルベール2世が即位する以前の1966年から1984年まで、18年にわたり不倫関係にあったと主張している。また、ボエル氏が幼い頃は一緒に過ごしたこともあるとしている。

アルベール2世に隠し子がいるといううわさが最初に浮上したのは1999年で、妻パオラ妃の非公認伝記で明らかになった。

ボエル氏がアルベール2世が自分の父親だと表立って主張したのは、2005年に受けた取材が最初だった。

2013年、アルベール2世は健康上の理由で生前退位。それにより不訴追特権を失ったため、ボエル氏は認知訴訟を起こした。

アルベール2世は当初、裁判所が求めるDNA検査に抵抗したものの、裁判所が昨年5月にDNA検査を1日拒否するごとに5000ユーロ(60万円)の罰金を支払うよう命じ、検査に至った。

ベルギーは立憲君主国で、国王は儀礼的な役割を担っている。

アルベール2世とは

  • 1934年に、国王の次男として生まれる。王位継承権は2位だった
  • 1959年、イタリア公爵家のパオラ・ルッフォ・ディ・カラブリアさんと結婚
  • 2人の間には2男1女の3人の子どもがいる
  • 兄ボードゥアン1世の死を受け、1993年8月にベルギー国王となった
  • 2010~2011年にベルギーが政治的空白に陥った際には、立憲君主の役割の一環として政治に介入した
  • 2013年に生前退位