朝鮮戦争で戦死の米兵遺骨、73年ぶりに故郷に 現代技術で身元特定
ナディーン・ユシフ、BBCニュース

画像提供, US Army
1950年の朝鮮戦争で死亡した米兵の遺骨が、73年ぶりに家族のもとへ戻り、故郷ジョージア州で29日、埋葬された。
米陸軍のルーサー・ハーシェル・ストーリー伍長は、18歳だった1950年9月1日、負傷した仲間の撤退を援護している最中に戦死したとされる。
ストーリー氏の遺体は約1カ月後に回収されたものの、当時の法医学技術では身元を特定できなかった。ほかの身元不明の米兵とともに、長らくハワイの国立太平洋記念墓地に埋葬されていた。
2021年になり、戦死した数百人の米兵の身元調査の一環として墓から掘り出された。
そして今年4月、米軍のDNAサンプルの鑑定によって、ストーリー氏の身元が判明した。
米軍は29日、ストーリー氏の遺骨を故郷ジョージア州アメリカス近郊で埋葬した。
棺(ひつぎ)を移動した際には、警察車両が護衛にあたった。
「際立った勇敢さと大胆さ」示す
ストーリー氏はアメリカで、朝鮮戦争における英雄的行為が顕彰されている。
日中の激しい戦闘で仲間が銃撃を受ける中、推定100人の敵兵を死傷させたとされる。
この戦闘の後、生きている姿が目撃されることはなかった。
ストーリー氏は現場にとどまって自身の分隊に迫っていた北朝鮮兵と戦い、「際立った勇敢さと大胆さ」を示したとして名誉勲章を授与された。
米軍人にとって最高の栄誉とされる名誉勲章は、1951年に同氏の父親に贈られた。「ストーリー伍長の並外れた英雄的資質や積極的なリーダーシップ、そして職務に対する至高の献身性は、彼自身に対する最高の評価を反映し、尊重されている軍務の伝統に沿ったもの」だと評された。
朝鮮戦争当時、陸軍一等兵だったストーリー氏は死後、伍長に昇進した。勲章は現在、ジョージア州の国立歩兵博物館に同氏の肖像画とともに展示されている。
めいのジュディ・ウェイド氏はAP通信に対し、ストーリー氏が二度と戻ってこないのではないかと恐れていたと語った。
「私たち家族の中では、彼が見つかることはないんだという思いがずっとありました」とし、遺骨の身元がようやく特定されたことに安堵(あんど)していると付け加えた。
「もう彼のことを心配する必要はなくなった」、「ただただ、家に帰ってきたことがうれしい」と、ウェイド氏は述べた。
ジョー・バイデン米大統領は、韓国の尹錫烈(ユン・ソンニョル)大統領が国賓としてアメリカを訪問中の4月26日、遺骨がストーリー氏のものだと判明したと発表した。

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