英国王の戴冠式、市民による「忠誠の誓い」めぐり批判も 「命令ではない」と大主教

画像提供, WPA Pool
6日にロンドンで予定されるイギリス国王チャールズ3世の戴冠式で、一般市民も忠誠誓う機会が設けられることについて、カンタベリー大主教は2日、国民が国王に忠誠を誓うかどうかは「命令ではない」、「騒ぐような問題ではない」と述べた。君主制の廃止を求める市民団体からは「ナンセンス」だと批判が出ている。
カンタベリー大主教はBBCに対し、今回の戴冠式で初めて行われる「人々の称賛」は、一般市民が国王に忠誠を誓えるよう「招待するものであって、命令ではない」と繰り返した。
戴冠式を司式する、カンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビー氏の公邸ランベス宮殿は4月29日、式次第の概要を発表した。
伝統的には世襲貴族が新しい君主に忠誠を誓う「諸侯の称賛」と呼ばれたものの代わりに、今回は「人々の称賛」として、寺院内や中継で見ている全員が国王に忠誠を誓うことができる。
しかし、君主制廃止を求める市民団体は、国民が忠誠を誓う機会が設けられることは「ナンセンス」で「不快」なものだとしている。
「命令ではない」
カンタベリー大主教はBBCに対し、「人々の称賛」は一般市民への「招待」であり、「命令ではない」と繰り返した。
「イングランド教会やキリスト教の礼拝では、信者が(声を出すなどして)参加するのは普通のこと」だと、大主教は述べた。
「これは招待なので、礼拝のこの部分で参加したいと思うなら、ぜひそうしてください」
「参加したくなければ、それも構いません。騒ぐような問題ではありません」

画像提供, PA Media
他方、君主制廃止を求める市民団体「リパブリック」のグレアム・スミス氏は、「民主主義においては、国民に忠誠を誓うべきは国家元首であって、その逆ではない」と述べた。
「このようなばかげたことは、エリザベス1世の死去と共に終わるべきだった。エリザベス2世の死後もなお続くなど、あってはならない」とスミス氏は強調した。
<関連記事>

戴冠式は「奉仕」がテーマ
ウェストミンスター寺院で行われる戴冠式の式次第は「奉仕」をテーマにしたもので、「初めて」の要素がふんだんに盛り込まれた。女性聖職者や複数の信仰の代表が初めて式の進行に関わるほか、国王自身が声を出して祈る。
一般市民は初めて戴冠式に参加する機会を得ることになった。世界中の人が声をあげて国王をたたえ、忠誠を誓える場面が用意される。
ランベス宮殿によると、この「数百万人の声」の個所では、「寺院とそれ以外の場所で、望む者は誰もが共に述べましょう」という呼びかけに続き、「国王陛下と、あなたの後継者たちに、法の下、神の助けのもと、真の忠誠を尽くすと誓います」と一斉に唱えることになる。このあとに管楽器のファンファーレが鳴らされる。
続いてカンタベリー大主教が「神よ、王を救いたまえ」と唱え、人々は「神よ、チャールズ国王を救いたまえ。チャールズ国王に長寿を。国王が永遠に生きますように」と応じることになる。









