生物多様性の保護、すでに目標達成は困難か=英研究
ヘレン・ブリッグス、環境担当編集委員

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生物多様性の減少を食い止めるという、世界の国々が団結して掲げた野心的な目標は、すでに達成不可能になりつつあるかもしれない――。そう示唆する研究結果がこのほどイギリスで発表された。
世界188カ国は昨年12月、生物多様性保護のため、2030年までに陸地と海の30%を保全地域にするなどとした野心的な目標を採択した。食品廃棄物の半減や、生物多様性に害を及ぼす補助金の廃止なども盛り込んでいる。
しかし、今回の研究に関わった科学者らは、生物多様性に関するこれまでの分析は、気候変動と生息地喪失が動物の個体数に及ぼす影響が過小評価されていると指摘。目標達成は難しいとの見解を示している。
タイムラグを考慮してなかった?
研究は、鳥類と哺乳類(ほにゅうるい)の計600種以上について個体数の傾向を分析した。結果は英王立協会の紀要「プロシーディングスB」に掲載された。
それによると、気候変動や生息地の喪失などの要因は影響が現れるまで数十年のタイムラグがあるが、これまでのモデリングによる分析では、それがほとんど無視されていたことがわかった。
そのため、生物多様性の減少は、考えられている以上に深刻化している可能性があるという。
ロンドン動物学会(ZSL)動物学研究所のロバート・フリーマン博士は、「(環境変化の)影響が出るまでのタイムラグは、大型哺乳類や鳥類だと最大40年になることが確認されている」とBBCニュースに話した。
「つまり、対策を取るまでの時間が長いほど、何らかの効果が見られるまでの時間も長くなる」

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多様性保護には時間がかかる
今回の研究の科学者らは、生き物の種の絶滅の阻止には予想以上の時間がかかる可能性があると説明。すぐに行動しなければ、地球規模の生物多様性目標は達成できないだろうと警告している。
「今回の分析で明らかになったのは、私たちが考えている以上に(目標達成は)難しいということだ」とフリーマン博士は強調。
「より緊急かつ迅速に行動し、目標達成のためにもっと多くのことに取り組む必要がある」と述べた。

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明るい内容としては、持続不可能な狩猟や天然資源の乱用などの問題に早急に対策を取れば、直ちに広い範囲で恩恵がもたらされると、研究者らは示唆している。
とはいえ、人類史上、今ほど多くの植物や動物が絶滅している時期は他にない。








