米俳優ボールドウィン氏、過失致死罪で訴追 映画撮影の銃訓練中に「家族と電話」

Alec Baldwin leaving his home in New York on Tuesday, hours before he was charged with involuntary manslaughter in New Mexico.

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画像説明, ボールドウィン氏は有罪となった場合、最高で禁錮1年半および罰金5000ドル(約64万円)の刑を受ける。画像はニューヨークの自宅を出るボールドウィン氏(1月31日)
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米ニューメキシコ州で映画の撮影中、米俳優アレック・ボールドウィン氏(64)が小道具の拳銃を発砲し、撮影監督ら2人が死傷した事件で、地元検察当局は1月31日、ボールドウィン氏を過失致死罪で訴追した。銃の扱いを訓練中、携帯電話で通話をしていたとした。

ニューメキシコ州サンタフェの地区検事事務所は、ボールドウィン氏が「極めて無謀な行為の事例を多数」行ったと非難した。

撮影で武器担当だったハナ・グティレス=リード氏も過失致死罪で訴追された。

同州で行われていた映画「Rust」の撮影では、ボールドウィン氏がリハーサル中に使用した小道具の拳銃から実弾が発射された。これにより撮影監督のハリナ・ハッチンス氏(42)が亡くなり、監督のジョエル・ソウザ氏(48)がけがを負った。

サンタフェのメアリー・カーマック=アルトワイズ地区検事は1月19日、ボールドウィン氏とグティレス=リード氏を、それぞれ2件の過失致死罪で、1月中に訴追するとしていた

地区検事事務所のロバート・シリング特別捜査官は31日に声明を出し、ボールドウィン氏が小道具の拳銃の操作訓練の最中に携帯電話で家族と話をし、「注意が散漫」になっていたと指摘した。

十数の「無謀行為や怠慢」

シリング氏はまた、ボールドウィン氏がグティレス=リード氏と共に必要な安全チェックを行い、ハッチンス氏に銃を向けなければ、「悲劇は起こらなかっただろう」と主張。

「既知の基準と実践、そして通常の取り決めからのこうした無謀な逸脱が、致命的な銃撃の直接的原因になった」、「撃つつもりのない人物に決して銃を向けてはいけないという、銃の安全な取り扱いにおける第一のルールを、ボールドウィン氏は認識していた」と付け加えた。

起訴状には以下のような、発砲につながった少なくとも十数の「無謀な行為または怠慢」の概要が記されている。

  • 予定外のリハーサルにレプリカの銃器を使用しなかった
  • 通常の取り決めに反して、武器担当者を撮影現場から離脱させた
  • 銃を受け取るのは武器担当者からのみとする慣行から逸脱した
  • 撮影現場での安全に関する苦情に対処しなかった
  • 適切な資格を持たない武器担当を雇い、必要な安全確認を行わなかった

ボールドウィン氏とグティレス=リード氏の弁護士によると、2人は法廷で争うつもりだという。

有罪となった場合、両氏は最高で禁錮1年半および罰金5000ドル(約64万円)の刑を受ける。検察は、裁判では陪審が罪の有無を判断するとしている。

Photo of Halyna Hutchins in Utah

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画像説明, 実弾が胸に当たって死亡した撮影監督のハリナ・ハッチンス氏

ハッチンス氏は、撮影現場で胸を撃たれてからまもなく、病院で死亡した。

ボールドウィン氏はこれまで、自分には発砲の責任はないと主張してきた。米ABCニュースのインタビューでは銃の「引き金は引いていない」と述べていた

しかし、発生当時の状況を捉えた複数の画像や動画では、ボールドウィン氏が誤射防止のトリガーガード内にある引き金に指をかけ、何度も引き金を引く練習をしている姿が確認されたと、検察当局は指摘した。

さらに、連邦捜査局(FBI)側がサンタフェ郡保安官事務所に提出した報告書は、銃は引き金を引かないと発砲できないようになっていたことが判明したとしている。

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Presentational white space

ボールドウィン氏は、グティレス=リード氏や助監督デイヴィッド・ホールズ氏など、この映画の関係者数人を相手に訴訟を起こしている。両氏について、銃を慎重に確認しなかったと責めている。

一方、グティレス=リード氏は、銃に込めてあった弾がダミーだと確認してからホールズ助監督に手渡し、ホールズ氏がそれをボールドウィン氏に手渡すとともに、弾が入っていない銃だと同氏に伝えたと主張している。

リハーサルで本物の銃を使用

初期捜査では、「一定程度の怠慢」があったことが判明。プロデューサーたちは、安全対策を取らなかったとして、ニューメキシコ州の環境当局から13万6千ドル超の罰金を課された

検察によると、助監督のデイヴィッド・ホールズ氏は、凶器使用に関する軽微な過失罪について有罪を認めた。6カ月間の保護観察になるという。

グティレス=リード氏の弁護士のトッド・ブリオン氏は、致命的な発砲が起きたリハーサルで本物の銃を使用するつもりだったことを、ホールズ氏はグティレス=リード氏に知らせなかったと非難。グティレス=リード氏は「この訴追と闘っていく」とした。

「ハナはホールズ氏にリハーサルのシーンでプラスチック製の銃が使えるかどうか尋ねたが、ホールズ氏は『本物の銃が欲しい』と言って断った」と、ブリオン弁護士は声明で述べた。

「ハナはボールドウィン氏が(本物の)銃を使うのであれば自分を呼び戻すよう頼んだ。しかし、ホールズ氏はそれを怠った」

BBCは31日にボールドウィン氏の代理人にコメントを求めたが、拒否された。