米俳優ボールドウィン氏の発砲、「台本になかった」 映画関係者が提訴

画像提供, Getty Images
米ニューメキシコ州で映画「Rust」の撮影中、米俳優アレック・ボールドウィン氏が小道具の銃を発砲して2人が死傷した問題で、同映画の記録係が17日、ボールドウィン氏らを提訴した。訴状によると、映画の台本には銃を撃つよう指示する内容はなかったという。
ボールドウィン氏と映画プロデューサーを提訴したのは、映画の撮影記録・管理係を務めたマミー・ミッチェル氏。暴力行為、故意に精神的苦痛を与える行為および故意に危害を加える行為に対する損害賠償を求めている。
先月21日、ボールドウィン氏は西部劇映画「Rust」の撮影中に、発砲により撮影監督のハリナ・ハッチンス氏(42)を死なせ、監督のジョエル・ソウザ氏(48)にけがを負わせた。ミッチェル氏が警察に通報した。
ミッチェル氏の弁護人は、銃を確認せずに発砲したのは「ロシアンルーレット」同然だと、ボールドウィン氏を非難した。
ボールドウィン氏と映画プロデューサーはコメントを出していない。
ボールドウィン氏は先に、撮影現場は安全ではなかったとの指摘を否定するスタッフのコメントを公表している。
捜査当局は、撮影現場での出来事について現在も調べを進めているが、これまでのところ刑事責任を問われた人はいない。
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「発砲の指示はなかった」
ミッチェル氏の訴えによると、台本にはボールドウィン氏が「ホルスターに手を伸ばして銃をつかむ」シーンで、ボールドウィン氏の片目、肩の血痕、胴体の一部をアップで撮影するよう指示する内容が書かれていた。
「台本には、ボールドウィン被告やほかの人が銃を発砲するという記述は全くなかった」
ミッチェル氏の弁護人グロリア・オールレッド氏は17日の記者会見で、ボールドウィン氏と映画プロデューサーの行動は「無謀」で、安全手順に従わなかったと非難した。
裁判所記録によると、ボールドウィン氏は助監督から小道具の銃を手渡された。助監督は小道具に実弾が装填(そうてん)されているとは知らず、「コールドガン!」と叫ぶことで、空だと周囲に伝えたという。
オールレッド氏は、ボールドウィン氏が「銃を確認することなく、また火器係に立ち会ってもらうことなく銃を発砲し、ロシアンルーレットをすることを選んだ」と述べた。
また、安全上の一連の不備を考慮すると、「単に死傷者が出る可能性があったということではなく、この事故は起こるべくして起こったといえる」とした。
「何度も思い出す」
訴状によると、ボールドウィン氏が銃を発砲した時、ミッチェル氏はボールドウィン氏から1.2メートルも離れていない場所にいたという。
ミッチェル氏は、「あの銃撃と銃声を何度も何度も思い出す」と記者団に述べた。
今回の発砲事故をめぐる訴訟は、今月上旬に映画の主任電気技師が起こしたものに続き2件目。
撮影現場で銃や弾薬の管理を担当していた火器係は、実弾がどのようにして銃に装填されたのかは分からないとしている。






