ツール・ド・フランスの転倒事故、観客女性に15万円の罰金命令

画像提供, Gendarmerie du finistere
自転車の世界大会ツール・ド・フランスで昨年、沿道にいた女性が突き出したプラカードが選手に接触し、多数の選手が絡む転倒事故につながった件について、フランスの裁判所は10日、この女性に1200ユーロ(約15万4000円)の罰金を科した。
事故はツール・ド・フランス初日に発生。第1ステージのゴールまで45キロの地点で、走行していたトニー・マルティン(ドイツ)に、沿道にいた女性のプラカードが接触した。
マルティンは転倒し、後続の多くの選手も次々に転んだ。大会史上、最悪規模の事故とされている。
AFP通信によると、プラカードを掲げていた31歳の女性は事故後、インターネット上で攻撃されたため、現在は身元が隠されているという。
さらに、フランスの自転車競技協会に対する象徴的な1ユーロの支払いも命じられた。
接近する選手を見ずに……
事故の様子が映った動画は、インターネットで広く拡散された。
動画では、黄色のコートを着た女性が、フランス語で「がんばれ」、ドイツ語で「おばあちゃんとおじいちゃん」と書かれたプラカードを手にし、コースの中へ突き出している。接近してくる選手たちは見ていなかった。
ツイッターには、「これまで見た中で最悪のツール・ド・フランスの事故だ」とするコメントとともに、上空から撮影したとみられる動画が投稿された。

この事故で、選手2人が大会を途中棄権せざるを得なくなり、8人が医師の治療を受けた。
ブレストからランデルノーまでの第1ステージは5分間中断され、主催者側は絡み合った自転車や選手たちの対応に追われた。
またその後、この事故で両腕を骨折したマルク・ゾレル(スペイン)など、複数の選手がレースから脱落した。
女性は事故から数日後、警察に出頭した。
「テレビに映るためではなく、選手を見に来て」
検察当局は当初、この女性が他人の命を危険にさらし、過失致傷を起こしたとして、執行猶予付きで禁錮4カ月を求刑していた。
一方で事故発生以降、ツール・ド・フランスのクリスチャン・プリュドム・ディレクターは、温情を示してきた。
10月には、「この女性は愚かなことをしたが、決してテロリストではない」と発言。
「ツールを見に来た時には注意してほしい、テレビに映るためではなく、選手を見に来たことを忘れないでほしい」と語った。








