【解説】 「クールダウン拠点」、映画無料券、窓に「白い粉」……欧州各国の熱波対策

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ヨーロッパでは今週、各地で猛烈な熱波が観測され、最高気温が次々と更新されている。
各地の特派員や記者らが、それぞれの地域で人々が、この焼けつくような高温にどのように対処しているのかを解説する。
【オランダ】 市街地に「クールダウン」拠点を設置、学校は「トロピカル」時間割に

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アンナ・ホリガン・ハーグ特派員(アムステルダム)
オランダの首都アムステルダムは、市内各地に「クールダウン」拠点を展開し、市民に最も厳しい暑さから逃れる場所を提供している。
拠点は、図書館、市営農園、劇場、教会、コミュニティーセンター、さらにはスーパーマーケット内にも設けられている。座席、飲料水、トイレを提供し、多くはペットの同伴も認めている。
試験段階では12カ所のクールダウン拠点が設置されるが、その大半が、モデリングで最も高い熱リスクに直面しているとされたニューウェスト地区に置かれる予定だ。
当局は、日陰の多さ、幼い子どもや高齢者など暑さに弱い市民の数、住宅が熱される速さといった要素を検討した。
学校も対応を進めている。多くの学校は、今後数日間は「トロピカル」時間割に移行し、授業時間の短縮または授業数の削減、休憩の増加、飲み物の追加提供、換気の強化などを行う予定だ。
教室の最高気温に関する法的上限が存在しないため、それぞれの学校が独自の対策を行っている。
指針となる原則は、生徒と教職員が安全かつ健康的な環境で活動できなければならない、というものだ。
【フランス】 無料の映画チケットと「白い粉」

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ヒュー・スコフィールド・パリ特派員(パリ)
パリ10区の区役所は、人々が暑さから逃れるのを支援するため、映画のチケットを無料で提供している。
この計画は、空調を完備した独立系映画館3館と連携して実施されている。
対象となるのは25歳未満または65歳以上の市民で、提供されるのは午後の上映チケットに限られる。
過酷な高温から逃れるため、市民は映画館や図書館、美術館を訪れるよう推奨されている。リヨンなど一部の都市では、市立美術館で入館料の徴収を一時的に停止している。
フランスの新聞によると、DIY店では「ブラン・ド・ムドン」と呼ばれる白い粉製品が品薄状態になっている。
この粉末を水と混ぜて窓に塗布すると、室内に差し込む太陽光線の威力が弱まり、理論上は室内温度が下がるという。実際に効果があるようだ。
【スペイン】 噴水やプール、散水装置がフル稼働

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ガイ・ヘッジコー特派員(マドリード)
スペイン北東部アラゴン州は、特に高い気温に見舞われている。同州サラゴサとウエスカでは、市当局が公共プールの入場料を引き下げることで対応している。
北部ログローニョでは23日、日中の最高気温が40度を超えた。同市では熱波の期間中のプール利用を無料とした。また、街中の噴水を午後11時まで稼働させる。
また、市内各地に散水装置が設置され、その下で人々は涼を取ることもできる。
一部の地域では、こうした極端な天候で火災リスクが高まっているため、毎年6月下旬に行われる「聖ヨハネの日」のたき火を中止している。
北部レオンでは、この祝祭に合わせて予定されていた花火大会が中止された。
スペインでは多くの都市で、「熱避難所」と呼ばれる空調の効いた公共施設を設けている。誰でも入ることができ、厳しい暑さから逃れられる。
2024年には、熱波時の労働者保護を目的とした法律が制定された。一日の最も暑い時間帯には屋外での肉体労働を避けるなど、雇用主に労働者の安対策を講じることを義務付けている。
【イタリア】 労働者に休業手当、肉よりパスタの助言

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サラ・レインズフォード南東欧特派員(ローマ)
日差しに慣れているイタリアにとっても、現在の気温は6月としては極端だ。
多くの都市で最も危険度の高い「赤色」警報が発令されているが、最もうだるような暑さとなるのは中部地域と北部地域だ。
政府は今週、農業従事者や建設労働者といった屋外で働く人々や、換気が不十分な屋内で働く人々など、暑さに最もさらされる労働者への支援を再導入した。
これにより、特定の企業は気温が極めて高い場合に業務を停止または縮小し、休業手当の支払い分を国に請求することができる。
その他の人々にとっては、今やエアコンの出番だ。自宅や職場にエアコンがある人々は、それを最大出力で稼働させ、雨戸を閉めている。
エアコンがない人、特に高齢者や暑さに弱い人々は、空調の効いた公共施設に向かうよう助言されている。
パレルモでは、この熱波の中でも馬車に乗ろうとする観光客は、夕方か、より涼しい日を待たなければならなくなった。
トリノでは、一部のレストランがテラス席を閉鎖した一方、ローマなどでは、大型の屋外用扇風機や散水装置がフル稼働している。
保健省は外食に出かける人々に助言を出している。それによると、肉よりもパスタを選び、脱水を招くコーヒーや冷えたビールの代わりに水を飲むのが良いという。
【ベルギー】 老朽化した列車の運行を停止、学生には「神の涼」

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ジェシカ・パーカー・ベルリン特派員、ポル・レイガーツ記者(ブリュッセル)
ベルギーの一部地域では、気温が30度台後半まで上昇し始めており、6月の日中の最高気温が更新される可能性がある。同国の気象機関が観測した最高気温は1947年の36.8度だが、この記録が今週塗り替えられるかもしれない。
ベルギー政府は23日、暑さ対策に関する緊急会合を開いた。
すでに交通にも影響が出ている。空調設備を備えていない一部の老朽化した通勤列車は、当面の間、運行から外される。
しかし一方で、大勢が国内北部の海岸へ向かう可能性が高いとされており、混雑に対応するための臨時列車が運行される見通しだ。
フランドル地方のニュースサイトHLNによると、ブリュッセル郊外テルビュレンでは、10代の学生たちが、教室よりも涼しいという理由で教会の建物で試験を受けた。
地元の牧師はフェイスブックに、「子どもたちは最善を尽くし、残りは聖霊が担っている」と投稿した。
【ドイツ】 配達員にバミューダショーツ

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ベサニー・ベル記者(ライプツィヒ)
ドイツでは26日に記録的な暑さが予想されており、西部と南西部では気温が最高40度に達する可能性があるため、人々は備えを進めている。
郵便ドイツポストの配達員には、長袖シャツと帽子の着用が推奨されている。一方、DHLグループは、社内の制服カタログからバミューダショーツを注文できると発表した。
先週末には、国内で複数の水難事故が発生したことを受け、ドイツ救命協会(DLRG)は、水泳の危険性を過小評価しないよう人々に呼びかけている。
一方、ドイツ森林保全協会は、国内で熱波が続く中、森林火災のリスクが急激に高まっていると警告した。同協会は、「森林の中やその周辺では、いかなる種類の火を起こすことも、指定された炉の場所でのみ許可されている」と述べた。
医療保険会社DAKは、暑さへの対処方法に関するホットラインを設置した。











