英下院の前議長、野党・労働党にくら替え入党 「オーダー」で有名に

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イギリスの欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)をめぐり、保守党政権の意向に沿わない議事進行が注目されたジョン・バーコウ前下院議長が、支持政党を最大野党・労働党にくら替えして入党していたことを明らかにした。19日付の英紙オブザーヴァーが伝えた。
議長として繰り返す「オーダー!(静粛に)」の言い方が世界的に有名になったバーコウ氏は、同紙に対して、ボリス・ジョンソン首相が率いる与党・保守党は「反動的で大衆主義的、国家主義的で、時には排外的でさえある」と批判し、政権交代が必要だと述べた。
バーコウ氏は2009年に下院議長に選出されるまでの12年間、保守党の下院議員だった。下院議長には中立が求められるため、議長選出と共に保守党を離党していた。
しかし保守党の議員だったころから、社会自由主義派として頭角を現し、いずれ労働党にくら替えするつもりだという噂が絶えなかった。
下院議長に選出された際には、保守党よりも労働党議員の支持を多く集めた。
議長としての10年間で、バーコウ氏は歴代の首相と衝突し、度重なる解任工作にも屈せず、ドナルド・トランプ米大統領(当時)を公然と批判した。
ブレグジットをめぐり保守党政権と議会が紛糾(ふんきゅう)を繰り返した2019年には、政府がまとめた離脱協定を下院が否決し続ける中、政府が求めた3度目の採決を認めなかった。
合意なしブレグジットを阻止しようとする下院議員たちが議事進行の決定権を掌握するにあたり、重要な役割を演じることもあった。
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バーコウ氏は2019年11月に下院議長として退任し、下院議員としても辞職した。
そのバーコウ氏が労働党に入党したという報道を受け、政府幹部は「誰も驚かない」、「労働党はいまだにEU残留派の政党だということだ」と述べた。
保守党のガイ・オッパーマン議員は、「労働党がバーコウを受け入れて何よりだ」と述べた。
数週間前に労働党に入党
オブザーヴァー紙に対してバーコウ氏は、「私は平等や社会正義、国際主義を支持する。それは労働党のブランドだ」と述べた。
「今の政権は交代させなくてはならないと、結論に達した。その目標を実現できるのは、労働党だけだというのが現実だ。ほかに実現性のある選択肢はない」とバーコウ氏は言い、数週間前に労働党に入党したのだと明らかにした。労働党党首事務所はコメントを控えた。
英スカイニュースに対しては、下院議長を退任した際、保守党に復党したいとは「これっぽっちも」思わなかったとバーコウ氏は話した。
ジョンソン首相については、議会を「見下している」し、政府トップとして「おそまつ」だと批判しつつ、労働党にくら替えした自分の決断は「長い時間をかけて」形になったもので、「ボリス・ジョンソン個人に対するものではない」とも述べた。
伝統的には、下院議長経験者には爵位が与えられ、上院(貴族院)議員となることが慣例となっている。しかし、首相官邸はバーコウ氏への爵位授与を推挙しなかった。バーコウ氏は2020年2年にBBCに対して、自分を貴族院に入れないための「陰謀」があるのは「目にも明らかだ」と話していた。
労働党に入ったことで、党首のサー・キア・スターマーから爵位授与の推挙を受けられるのかとオブザーヴァー紙に質問されると、バーコウ氏は「そんな話はしていないし、そんなことを要求もしていない」と一蹴。「これは復讐じゃない。そんなことのためにしていることではない」と述べた。
ブレグジット政局の間、労働党党首だったジェレミー・コービン氏は、「イギリス政治の激動が続いた時期に、(バーコウ氏が)議会のために立ち上がった」と称賛。「社会正義と平和のために今後一緒に闘う」のを楽しみにしていると述べた。









