米金融大手初、女性CEO誕生へ シティグループのフレイザー氏

Jane Fraser in 2019

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画像説明, 2021年2月にシティグループCEOに就任するジェーン・フレイザ氏(2019年撮影)
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米金融大手シティグループは10日、マイケル・コルバット最高経営責任者(CEO)の後任にジェーン・フレイザー社長を指名すると発表した。米金融大手で女性がCEOに就任するのは初めて。

イギリス人のフレイザー氏は現在、シティグループの社長兼グローバル消費者部門トップを務める。来年2月にコルバットCEOが退任し、フレイザー氏が昇格する。

スコットランド・セントアンドリューズ生まれのフレイザー氏はシティグループ勤続16年で、2019年に社長に就任。同年の報酬は1250万ドル(約13億6800万円)だった。

アメリカ第4位の銀行であるシティグループで、同行の問題がある部分の建て直しを担ってきた。金融危機後は住宅ローン部門で働いたほか、同行のメキシコの子会社バナメックスが資金洗浄スキャンダルに見舞われた後にはラテンアメリカ部門を担当した。

昨年には、米金融トップの1つ、ウェルズ・ファーゴのCEO候補として取り沙汰されるなど、米金融界の期待の星と目されている。

シティグループのジョン・ドゥガン取締役会長は、フレイザー氏は同行を「次のレベルへ」引き上げてくれるだろうと述べた。

「彼女には当行の事業内容と地域にまたがった深い経験がある。我々は彼女に大きな信頼を寄せている」

フレイザー氏は、良きリーダーになるということは、ビジョンを設定し、「難しい選択」をし、疑問を投げかけることを意味すると述べた。

金融界の多様性の欠如

男性中心の米金融界にとっては、役職における多様化を求める声に直面する中での人事発表となった。

イギリスでは昨年、ロイヤルバンク・オブ・スコットランド(RBS)がアリソン・ローズ氏を初の女性CEOに指名。イギリスの4大銀行で初の女性トップとなった。

しかし2019年末時点で、S&P総合500種株価指数を構成する主要な米企業のトップに就いている女性はわずか31人で、そのいずれも銀行ではない。

昨年の米議会公聴会では、シティグループのコルバット氏を含む米大手銀行7行のトップが多様性の欠如について質問を受けた。自分たちのポジションを女性が引き継ぐ可能性を問われた際、誰も「イエス」とは答えなかった。

Citi logo

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「すべては手に入らない」

フレイザー氏は米ハーバード・ビジネス・スクールと英ケンブリッジ大学で学位を取得。ロンドンのゴールドマン・サックスでキャリアをスタートさせた。米コンサルタント会社マッキンゼーを経て2004年にシティグループに入行した。

フレイザー氏は以前、アメリカでは女性にチャンスがあると感じ、アメリカに移住したと語っていた。また、ラテンアメリカ部門で女性幹部として、マチスモ(男らしさ)に立ち向かった経験も明かしていた。

2児の母親でもあるフレイザー氏は、ワークライフバランスについても言及している。「同時にすべてを手に入れることはできません。何十年にもわたって、全てを手に入れることができるので。私は自分の人生を様々なかたまりとして考えている。子どもたちが幼いころは、もっと子どもたちの近くにいる必要があったけど、今は違うので」と、2014年に米CNNに語った。

しかし2018年のインタビューでは、トップの座を目指す可能性を否定した。「私は、ウォール街初の女性CEO誕生を目にするのを楽しみにしている」。

「私はシティや他の組織のCEOになるという野心を持ったことは1度もない」としつつ、「物事は時間の経過とともに変化する可能性がある」と述べていた。