米、妊婦へのビザ発給を厳格化 「出産旅行」抑止が狙い

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米国務省は23日、妊婦へのビザの発給規定を改正すると発表した。外国籍の女性が生まれてくる子供に米市民権を取得させる「出産旅行」を抑止するのが目的。
24日から適用される新規定では、米国の観光ビザを申請する外国籍の妊婦は、出産以外の、米国本土や米国領へ渡航する具体的な理由を証明する必要が生じる可能性があるという。
米国は、国内あるいは米国領で誕生したほぼすべての子供に、自動的に米市民権を与えている。ドナルド・トランプ大統領は、こうした法律を批判してきた。
トランプ政権は今回の新規定について、アメリカの国家安全保障と公衆衛生を保護するために必要だとしている。
米国の保守派は長年、外国籍の親が米国での在留許可を得ようと、「アンカー・ベイビー」と呼ばれる赤ちゃんを、米国で生むことを非難してきた。
米市民権を持つ「アンカー・ベイビー」が21歳になると、外国籍の親は移民申請が可能になる。
こうした、米市民権を持つ親族をスポンサーにしてビザを取得する「チェーン・マイグレーション」もまた、トランプ大統領から批判されている。
新規定の内容
新規定の対象となるのは、短期商用(B-1)、観光または治療(B-2)を目的とした非移民ビザの申請者。
米領事館員は、ビザ取得の「主要目的」が米国内での出産だった場合、申請を却下することができるようになる。
米国務省は、新規則について、「出産旅行産業に関連する犯罪行為を含む、国家安全保障および法執行機関に対するリスクを伴う活動への懸念に対処するもの」だと説明。
「出産旅行産業にはまた、国際的犯罪計画を含む、犯罪活動がはびこっている」と付け加えた。
治療目的でのビザ申請者は、治療費を支払う「手段と意思」を証明し、治療を担当する医師を手配済みであると、領事館員を納得させなければならない。
ホワイトハウスは、新規制を歓迎した。
ステファニー・グリシャム大統領報道官は声明で、「出産旅行産業は、貴重な医療支援に過度な負担をかける恐れがあるほか、犯罪行為が横行している。(中略)この著しく目立つ移民の抜け穴を閉じることで、こういった特定の地域を悪用する行為に対抗し、最終的にこうした活動がもたらす国家安全保障上のリスクからアメリカを保護することができるようになる」と述べた。
「出産旅行」で生まれた子供の数は
米国訪問者から生まれた子供の数に関する記録はないが、複数の団体が出生数の推定を出している。
アメリカの疾病対策センター(CDC)によると、2017年には、外国籍の親をもつ子供が約1万人誕生した。約7800人だった2007年から、数が増えていることがわかる。
より厳格な移民法を支持する団体「移民研究センター」は、2016年後半から2017年前半にかけて、短期観光ビザでアメリカに入国した女性から生まれた子供の数は、約3万3000人だったと推定している。
米税関・国境警備局(CBP)によると、現在、妊婦は出産直前まで入国が可能だという。
しかし、ビザの有効期間が切れたあとも米国内にとどまろうとしていると考えられる場合や、米納税者が女性の出産費用を支払うことになっている場合は、妊婦の渡航が制限される可能性がある。





