米高官、自由の女神の詩を「改訂」 新たな移民規則に合わせ「自立」促す内容に

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移民の国アメリカを象徴する「自由の女神」像。その台座に刻まれている詩を米高官が「改訂」し、批判を浴びている。新たな詩の内容は、トランプ政権が打ち出した、合法移民に対する食料支援の制限に沿うものとなっている。
米市民権・移民局(CIS)のケン・クッチネリ局長代行は13日、公共放送NPRの番組に出演。司会者から「自由の女神に刻まれているエマ・ラザラスの詩句、『疲れし者、貧しき者を我に与えよ』もアメリカの精神の一部であることに同意するか」と問われた。
クッチネリ氏は、司会者の質問に「もちろんだ」と返答。続けて、こう述べた。
「疲れし者、貧しき者を我に与えよ――自分の2本の足で立つことができ、公的負担とならない者を」
社会の負担とならない者に
クッチネリ氏はこの前日、合法的にアメリカで暮らす移民が住宅や食料などの公的補助を受けることを制限する、「公課規則」を発表していた。政府は「自給自足の理想型」を推し進めるものとしている。

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ラザラスが1883年に発表した詩「ザ・ニュー・コロッサス」の一部は、「疲れし者、貧しき者を我に与えよ。自由の空気を吸わんと熱望する人たちよ。身を寄せ合う哀れな人たちよ。住む家なく、嵐にもまれし者を我に送りたまえ。我は、黄金の扉にて灯を掲げん」となっている。
「アメリカ人になる権利ない」
クッチネリ氏はまた、「自由の女神のあの銘板は、公的負担(に関する法律)が最初に成立したのと同じ時期に付けられた。非常に興味深いタイミングだ」と番組で発言。
さらに、「繰り返すが、自分の2本の足で立ち、自給自足し、自力で道を切り開ける、アメリカの伝統に合う」移民は歓迎すると付け加えた。
司会者が、今回の政策は「アメリカンドリームの定義を変えると思われるか」と聞くと、クッチネリ氏は、「私たちは人々に特権として、ここに来て仲間になるよう呼びかけている」、「アメリカ人としてここで生まれていない人に、アメリカ人になる権利はない」と答えた。
自由の女神は白人のもの?
その後、クッチネリ氏はCNNの番組にも登場。詩について聞かれると、内容を書き換えたつもりなどないと述べ、左派の人々が発言を「ねじ曲げている」と反論した。
また、「もちろん、あの詩はヨーロッパから来た人たちのことを語っている。階級社会で、いい階級に所属していないと悲惨だと考えられていたヨーロッパだ」と話した。
アイルランドとスコットランド系アメリカ人の司会者、エリン・バーネット氏が、クッチネリ氏の規則を適用すると自分の家族は排除されただろうと述べ、「私の家族が受け入れられたから私はここにいて、CNNの司会者をしている」と主張する場面もあった。
米大統領選の民主党候補を争っているベト・オルーク前下院議員(テキサス州)は、ツイッターでこのやりとりを紹介。トランプ政権について、「自由の女神は白人だけのものと考えている」と批判した。

「反アメリカ的」と批判の声
クッチネリ氏による詩の「改訂」に、野党・民主党が多数派の下院では反発の声が上がった。
下院国土安全保障委員会はツイッターで、「邪悪で反アメリカ的」だと非難。「トランプ政権が特定の人々を排除したいのは明らかだ」と主張し、クッチネリ氏を「外国人嫌いで反移民の、政府で仕事をすべきではない傍流の人物」と評した。
同氏については、ヴァージニア州の司法長官時代、移民や同性愛者に反対する保守的な選挙運動を展開した過去を指摘する声も上がっている。
ドナルド・トランプ大統領は13日、自由の女神像の詩についての記者団の質問には直接答えず、「アメリカに来る人たちにかかるお金を、アメリカの納税者たちが負担するのは公平なこととは思わない」と述べた。
アメリカ国内には現在、市民権を持たない合法移民が推定で2200万人暮らしているとされる。












