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ヴェネズエラ地震、政府の支援届かず救助難航 強い余震も
24日に強い地震が相次ぎ発生した南米ヴェネズエラでは、壊滅的な被害を受けた多くの地域で29日も政府の本格支援が見られず、住民らが救助活動を担わざるを得ない状況が続いている。
BBCが取材した、最も被害が大きかった港湾都市ラ・グアイラでは、バールやハンマー、つるはしなどを使って家族や隣人をがれきの下から救い出そうとする人々が見られた。
ヴェネズエラ北部沿岸部では24日夕(日本時間25日朝)、マグニチュード(M)7.2と7.5の強い地震が39秒間隔で相次ぎ発生。約800棟の建物が倒壊した。
29日には、M4.6の余震が再びラ・グアイラや首都カラカスを揺さぶった。新たな被害は報告されていない。
デルシー・ロドリゲス暫定大統領が同国史上「最も残酷な自然災害」と呼ぶこの地震では、この日までに1700人以上の死亡が確認された。また、現在も何万人もが行方不明だと考えられている。
救助活動には国際的な支援が入っているが、生存者を見つける望みは薄れつつある。28日から29日にかけて最後に見つかったのは、100時間以上もがれきの下に閉じ込められていた21歳の男性だった。
エルサルバドルのナイブ・ブケレ大統領は29日、同国とヴェネズエラ、メキシコのチームが、カラバレダの町でアーロン・レヴィ・カンティージョ・ヴァルガスさんを救出したと発表。現在は専門医療を受けているとした。
ブケレ大統領は、救助隊員らは「より多くの命を救えることを期待して活動を続ける」と付け加えた。
当局が「もっと早く来ていれば」
北部の沿岸都市カティア・ラ・マールでも、主な捜索救助活動は依然として地元のボランティアや国際チームが行っており、当局に対する怒りが高まっている。
BBCの現地取材班は、最も被害の大きかった地域の路上でヴェネズエラの警察と軍の存在を示すものを見かけたが、がれきがある場所では目にしなかった。
手袋とヘルメットだけでがれきを掘っていたルーベン・ロハスさんは、「市民防衛隊が支援してくれることになったが、彼らには装備がない。政府がそれを渡さない。彼らは私たちと同じように、手を使って仕事をしている」と話した。
ラ・グアイラでは、重機の配備はまばらで散発的だった。地元住民によると、建物1棟の作業に何日もかかり、重機は手遅れになってからしか到着しなかったという。
キャロリン・ゼルパさんは、がれきの中から父親と兄弟を手探りで探していた。
「つるはしだけでは何もできない」と、ゼルパさんはBBCムンドに語った。
ゼルパさんの目的は家族の救助から、遺体を見つけ、適切に埋葬するための収容へと移っている。
ラ・グアイラ在住15年のズリー・マリンさんは、このような災害に備えることは不可能だと信じていると話す一方で、当局の対応が遅すぎたと話した。また、ヴェネズエラの悲惨な経済状況が、事態をさらに悪化させていると指摘した。
「めいと義理の兄弟を亡くした。彼ら(救助隊員と掘削装置)がもっと早く来ていれば、多くの人が救われたと思う」
カラカス西部の山岳地帯エル・ジュンキートでは、住民がロイター通信に対し、農業従事者などがコミュニティーに基本的な物資を提供していると語った。一方、当局者はほとんど見かけないと述べた。
キーリー・イバラさんは「私たちは答えを待っているし、がれきが片付けられ、調査が行われ、本当に影響を受けた人々が助けられるのを待っている」と語った。
ロドリゲス暫定大統領は29日、これまでに2万5000人以上の救急隊員、警察官、兵士が地震の影響を受けた国民を支援したと述べた。
また、「救われたすべての命は希望の勝利だ」とXに投稿した。
暫定大統領はさらに、自分のきょうだいにあたる国民議会のホルヘ・ロドリゲス議長が、震災の被害状況を精査する委員会を率いると発表した。
暫定大統領は国営テレビで、この委員会は、各地域の安全性を色分けで分類し、帰宅可能かを決定すると説明。その間、避難者用の仮設キャンプを設置すると述べた。
国連のジャンルカ・ランポーラ・デル・ティンダロ常駐人道調整官は29日、ヴェネズエラではこれまでに余震が500回以上発生していると説明。また、24日の最初の地震により、少なくとも2500棟の建物が影響を受け、そのほとんどが完全に崩壊したと述べた。
また、国連が救助活動の一環として1万個の遺体収納袋を確保したと明らかにし、死者数の増加は避けられないと述べた。
「非常に悲しいことであり、実際にはこれよりも少ない数であることを心から願っている。だからこそ我々は今、救助活動に注力している」
こうしたなか、より多くの国際援助が約束されている。アメリカはヴェネズエラへの支援を以前の1億5000万ドルから3億ドルに増額した。米国務省は、「これらの資金は、救急医療、食料援助、水と衛生、避難所、保護、物流の提供に充てられる」としている。
また、米海軍の揚陸艦「フォート・ローダーデール」が現在、ラ・グアイラ沖に配備されており、水平と海兵隊が水陸両用船などを使いながら援助物資を届けている。
このほか、オランダが緊急物資を運ぶ船舶を派遣すると発表しており、中国は約1500万ドルの援助を約束している。