乗客が肩まで飛行機の外に吸い出されたライアンエアー機事故、エンジン部品が衝突し窓破損と 暫定報告書

画像提供, PA Wire
先月10日にギリシャ・テッサロニキからドイツ・メミンゲンへ向かっていたアイルランドの格安航空ライアンエアーのボーイング機で、窓が壊れ、男性客の頭と右肩が一時、機外に吸い出された事故で、アメリカ国家運輸安全委員会(NTSB)は13日、当該機のエンジンの破片が衝突して窓が割れたため、乗客が体の一部を吸い出されたとの見解を示した。
NTSBは暫定報告書で、当該機がギリシャの空港を離陸して間もなく、エンジンのファンブレードが破損し、事故が起きたと説明している。
セルビア国籍のリュビシャ・カロヴィッチさんは、飛行機の窓から頭部と右肩を吸い出され「重傷を負い、ショック状態」に陥った。
妻のスヴェトラーナ・グルコヴィッチ・マクシモヴィッチさんは事故後、BBCセルビア語に対し、自分とほかの乗客2人で数分間にわたり、夫の脚をつかみ続けたのだと話していた。
何があったのか
NTSBは報告書で当該機について、「機体の上昇中に、第2(右)エンジンのファンブレード脱落(FBO)が発生した」としている。
「乗務員はSKG(テッサロニキ国際空港)へ引き返すことを決め、問題なく着陸した」
NTSBは、事故の数日後にギリシャ当局から「調査を全面的に委任された」という。
報告書は、乗務員が説明した経緯についても詳述している。それによると、機体が高度を上げている最中にエンジンの「高振動」警報があったという。
これを受けて乗務員は、エンジン出力を下げ、一連の確認作業を行った。振動が収まると、自動操縦で機体は上昇を続けたと、報告書には書かれている。
しかしその後、エンジンの振動が再び激しくなり、乗務員は大きな爆発音を聞いた。そのため緊急事態を宣言して降下を開始した。
客室乗務員は爆発音が聞こえ、振動を感じたほか、酸素マスクが天井から降りてくる前に少量の煙を確認したと報告している。
そうした異変を感じた後、乗客が助けを求めていることに気づいたと、客室乗務員の1人は証言した。窓ガラスがなくなり、乗客の1人の「体の一部が、客室の壊れた窓にはまり込んだ」状態になっていたという。
報告書は事故機のエンジンについて、今年5月の超音波検査では不具合は見つからなかったと説明した。
ライアンエアーのマイケル・オリアリー最高経営責任者(CEO)は先に、この事故について、エンジンが「異物による損傷」を受けたことが原因だった可能性に言及していた。
事故機は、ライアンエアーの子会社マルタ航空が運航していた。












