包囲されたパレスチナ人住宅に活動家が支援物資届けようと イスラエル人入植者は再びテント設置 ヨルダン川西岸地区

画像提供, Reuters
マイア・デイヴィス
イスラエル占領下のパレスチナ・ヨルダン川西岸地区の村で、イスラエル人入植者らがパレスチナ人住民の住宅を包囲している問題で、人道支援の活動家らは14日、閉じ込められている住民に物資を届けようとした。
入植者らは9日以来、クスラ村の3軒の住宅を包囲し、電気と水道の供給を遮断している。活動家らは14日、包囲されている住宅の近くに、水と食料を置いて行った。
住民のうち2人は、活動家らが直接物資を届けるのをイスラエル軍が阻止したため、物資を屋外に置いていくしかなかったと述べた。イスラエル国防軍(IDF)はこの主張を否定している。
この日には、複数の入植者が住宅近くにテントを設営するために戻ってきた。イスラエル軍は13日、入植者らをこの地域から追い出す作戦を行ったばかりだった。
テントはその後、イスラエル軍によって撤去された。
イスラエル国防軍(IDF)は、クスラは「閉鎖された軍事区域」であるため、活動家グループに含まれるイスラエルの民間人は、その区域に入ることができないと述べた。
「しかしその人たちは、クスラにあるパレスチナ人の家々に援助物資を届けることを、阻止されていない」とIDFは説明している。
また、イスラエルの民間人が14日の早い時間にクスラにテントを設営したため、「イスラエル国防軍の兵士が、地元住民を保護しながらテント撤去作戦を実行した」と述べた。
13日に実施された入植者排除作戦の中では、パレスチナ人の12世帯が住居から離れるよう命じられた。その中には、包囲された3軒の住宅のうち2軒に住むアブ・リディ家とハッサン家の家族も含まれていた。
クスラ村のアブデル・アジム・ワディ村長はBBCに対し、、パレスチナ人住民が退去した住宅の一部をイスラエル軍が兵舎として使っていると話した。
これについてイスラエル軍は、今回の作戦の目的は「住民の保護」であり、「クスラの住民は自宅にとどまると、兵には指示があった」としている。
イスラエル政府のデイヴィッド・メンサー報道官はBBCに対し、入植者らの行為は「嘆かわしく」、「容認できない」もので、政府は捜査して責任者を逮捕すると述べた。
クスラ村での事態は、入植者らがパレスチナ人家族の住居への道を封鎖し、電気と水道の供給を遮断した9日に始まった。現場に最初に到着したイスラエル兵は入植者たちと共に祈りを捧げたが、イスラエル軍は後にこの行為に対して懲戒処分を下すと発表した。
アブ・リディ家とハッサン家は、9日に水道と電気の供給が停止された後、ソーシャルメディアで支援を訴えた。
12日にイスラエルの治安部隊が入植者らを排除しようとしたところ、より大規模な集団との衝突に発展した。
BBCが確認したパレスチナ側の監視カメラ映像には、イスラエル兵および国境警備隊と、大勢の入植者との衝突が映っていた。治安部隊は催涙ガスやスタン・グレネード(せん光発音筒)を使用した。
クスラ村にいる入植者らが、具体的に何を求めているのかは明らかになっていない。過去には、入植者らがパレスチナ人を家から追い出し、財産を奪ったことがある。
入植者らは、地域からパレスチナ人住民を一掃すると公言している。
入植地は、国際法で違法とされている。イスラエル政府はこのところ、入植地を急速に拡大しようとしている。
今回の事態は、入植者たちが厳しい処罰を免れている現状と、イスラエル軍が増加する入植者らの暴力行為への対処に苦慮している状況を、改めて浮き彫りにした。
国連によると、2023年1月以降、ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人コミュニティー127カ所で、住民の完全または部分的な避難が発生している。そのうち47カ所では住民が完全な避難を強いられ、6390人以上のパレスチナ人が影響を受けている。
また、2026年には約3800人のパレスチナ人が、入植者による暴力、家屋の破壊、立ち退きによって避難を余儀なくされた。そのほぼ半数が子どもだった。
















