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オランダの著名事件記者、銃撃され重体 首都中心部で
オランダの著名な事件記者が6日夕、首都アムステルダム市内の路上で銃撃され、重体となった。これまでいくつもの未解決事件の解決に貢献したとされ、脅迫もたびたび受けてきた。
警察によると、ペーター・R・デ・フリース記者(64)は同日午後7時半ごろ、市中心部で銃撃された。その後、病院に運ばれたという。
同国の放送局NOSは、デ・フリース氏がテレビのトーク番組に出演した直後に襲われたと伝えた。また、目撃者の話として、近距離から5発が発砲され、同氏の頭に命中したと報じた。
現場付近の動画からは、同氏が頭部を負傷し、路上に倒れていたことが分かる。
警察はこの事件に絡み、3人を逮捕したと発表した。うち2人はオランダ・ライトシェンダムのA4高速道路で車の中にいたところを逮捕。もう1人はアムステルダム市内で逮捕したという。この3人の中に銃撃犯がいるとみている。
警察はまた、目撃情報や監視カメラ映像の提供を呼びかけるとともに、それらをソーシャルメディアに投稿しないよう訴えている。
さらに、別の容疑者として、深緑色の迷彩服と黒の帽子を着けた細身で色白の男性がいるとして、近づかないよう警告した。
アムステルダム市のフェンケ・ハルセマ市長は、デ・フリース氏について、「勇敢で正義感にあふれ、自由な精神をもち、悲嘆にくれている人や子どもを殺害された親たちを支援していた」とし、オランダのヒーローだと称賛。
同氏は「命をかけて闘っている」ところだとし、銃撃について「残忍で冷酷な襲撃」だと非難した。
マルク・ルッテ首相は記者会見で、「自由な報道は社会に欠かせない」とし、襲撃に対する怒りを表明。「彼の回復を祈念している」と付け加えた。
証言者を支援し広報役も
デ・フリース氏は、多くの有名事件の調査報道に携わってきた。脅迫を受けることも多く、警察の警護対象になっていた。
ビール界の大物フレディ・ハイネケン氏の誘拐事件(1983年)の犯人で、オランダ史上最も悪名高いギャングの1人とされるヴィレム・ホーレーダー受刑者からも、脅迫されていた。
同受刑者は2013年、デ・フリース氏を脅迫した罪で有罪になった。さらに2019年には、5件の殺人事件に関与した罪で終身刑を受けた。
NOSによると、デ・フリース氏はさまざまな事件で、警察や裁判で証言する人たちの広報担当や支援者になっていた。
麻薬界の大物リドゥアン・タギ被告が殺人と違法麻薬取引の罪に問われた裁判では、検察側証人のナビル・B氏の相談役になっていた。この裁判は、現在もオランダで続いている。
同裁判をめぐっては、ナビル・B氏の弁護士が2019年9月、アムステルダムの自宅前で暗殺され、社会に衝撃が広がった。
デ・フリース氏は、アメリカの10代少女ナタリー・ホロウェイさんが、カリブ海のアルバ島で行方不明になり殺害された事件(2005年)の報道で、優れたテレビ番組に贈られるエミー賞を受賞した。
BBCハーグ特派員のアナ・ホリガン記者によると、デ・フリース氏はオランダのトーク番組に定期的に出演していた。先週には、未解決の18歳少女の行方不明事件の解決のためとして、100万ユーロを目標とするクラウドファンディングを開始していたという。