解任されたウクライナ前国防相、大統領選挙の実施を要求

画像提供, Reuters
7月に解任されたウクライナのミハイロ・フェドロフ前国防相(35)は、戦時下での大統領選実施を呼びかけた。ロシアが2022年2月にウクライナ全面侵攻を開始して以来、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領(48)の地位に挑戦するウクライナ国内での動きとしては、最大のものになると広く見られている。
フェドロフ氏は、「民主主義がロシアに人質にされるなど、あってはならない」と、ユーチューブに投稿した動画の中で主張した。ウクライナがロシアと戦っているのは「まさに自由なヨーロッパ国家であり続けたいからだ」とも述べた。
2022年に戦争が始まって以来、ウクライナは戒厳令下にあり、選挙は停止されている。
フェドロフ氏は動画の中で「長く続く戦争の最中でも、ウクライナが完全な民主的プロセスを回復できるような、合法的で安全かつ現実的な仕組み」の必要性を強調した。
フェドロフ氏はさらに、ウクライナは「統治の構造的な危機」に直面しており、「変化を恐れている」と主張。ウクライナにおける汚職が、同国の戦争遂行を阻害する要因の一つだと述べた。
自分が政治家としてどうするつもりかは、一切触れなかった。ゼレンスキー氏の名前も挙げなかった。
ゼレンスキー大統領は、フェドロフ氏の動画にまだ公に反応していない。
フェドロフ氏が大統領選の実施を呼びかける今回の動画を投稿する数時間前、ゼレンスキー大統領は、政治的な知名度は低いが情報機関での経験が豊富な、イェヴェニー・フマラ氏を国防大臣に指名したと明らかにしていた。
国防相として人気と評価の高かったフェドロフ氏は、就任からわずか6カ月後の先月半ば、いきなり更迭された。理由は、ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー軍総司令官との確執が原因だったとされている。フェドロフ氏の解任への抗議デモが全国で続き、シルスキー総司令官も7月21日に解任された。 政府はフェドロフ氏に、軍事イノベーション担当の副首相など、政府内の他の役職も提示したものの、フェドロフ氏はゼレンスキー政権には国防相以外で復帰するつもりはないと述べていた。
フェドロフ氏はデジタル変革担当相だった当時、ロシアのウクライナ全面侵攻が始まると、ロシア人へのサイバー攻撃を行うため、ボランティアの「ウクライナIT軍」を設立した。
その後、「ドローン軍」と呼ばれる資金調達キャンペーンを成功させたほか、戦争に「ゲーム化」の要素を取り入れ、ロシア攻撃で標的に命中させたウクライナ軍部隊に点数を与えるシステムを設計した。
国防相になると、ドローン、ハイテク戦争、武器調達に引き続き注力し、スペースXの創設者イーロン・マスク氏に対し、ロシアが同社のスターリンク衛星をドローン攻撃に使用するのを阻止するよう要請した。
ロシアがスターリンクを使えないようにしたこの動きは、ロシアの最前線における作戦と進撃に相当な混乱をもたらしたとされている。
フェドロフ氏は解任直後のフェイスブックへの投稿で、自身の功績を列挙し、「非対称性、技術革新のスピード、組織力によって、今後も敵を打ち負かし続ける」と書いていた。
ウクライナはここ数週間、ロシア全土で長距離攻撃を強化しており、石油精製所やロシア最大のオンライン小売業者ワイルドベリーズの倉庫を標的に、数百機のドローンを発射している。
ロシア・モスクワ州のアンドレイ・ヴォロビョフ知事によると、ウクライナは15日夜にドローン約600機で同州を攻撃したという。
ウクライナによる17日朝にかけての攻撃では、現地当局によるとロシア西部と南部で子ども1人を含む計9人が殺害され、23人が負傷した。
18日には、ロシアの攻撃によってウクライナで17人が殺害された。















