BBCが550人を削減へ、5億ポンドの経費節減計画の第1段階

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BBCは17日、ニュース、地方局、テレビ・ラジオ番組の各部門で合わせて550人規模の人員削減をすると発表した。向こう2年で組織全体で5億ポンド(約1000億円)の経費節減を目指す計画の第1段階の一環。

BBCニュースのジョナサン・マンロー最高経営責任者(CEO)代理は、従業員宛ての電子メールでこの提案の概要を示した。

それによると、ラジオ部門では、ラジオ4の番組「ザ・ワールド・トゥナイト」を終了する。9月からは「トゥデイ」の司会者を平日5人から4人に減らし、土曜日は1人とする。

テレビ部門では、BBC Oneの朝の情報番組「ブレックファスト」で9月以降、日曜朝の放送がなくなる。また、政治番組「サンデー・ウィズ・ローラ・クンスバーグ」とニュース番組「ニューズナイト」の制作チームが統合される。

マンロー氏は、これらの提案にはニュース部門での200人の人員削減が含まれており、これにより2500万ポンドの経費節減につながると述べた。

一部の週末のテレビ制作は、ニュースチャンネルとBBC Oneのニュース番組で共有されることになる。さらに、「視聴者のニーズと費用対効果のバランス」のため、主任アンカーの役割を見直すという。

ラジオ4では、今後1年でさらに複数の番組が終了する予定。これには「ミッドナイト・ニュース」「マネー・ボックス・ライヴ」「アンチソーシャル」「ザ・ロー・ショー」「クロッシング・コンチネンツ」が含まれる。ワールドサービスでも、「インクワイアリー」、「ザ・コンヴァセーション」、「ザ・フィフィス・フロア」といった番組が終了する。

「トゥデイ」の司会者の削減は、すでに発表されているアモル・ラジャン氏の退職と時期が重なる。

ラジオ4の平日夜のリスナーは4月以降、「ザ・ワールド・トゥナイト」に代わり、午後10時から国内ニュースの速報を聴くことになる。続けて、新たな時間帯でワールドサービスの番組「ニューズアワー」の同時放送を聴くことができる。一方、ラジオ5ライヴの「ウィークエンド・ブレックファスト」は2時間番組となる。

日曜朝のBBC Oneでは、「ブレックファスト」の代わりにニュースチャンネルが放送される。

今回の発表には、このほか以下の提案が含まれている。

視聴者がオンラインへ移行するなか、放送テレビチャンネルおよびラジオネットワークのポートフォリオを見直す

2027/2028年度末までに、すべての委託ジャンルで新規制作番組の放送時間を100~150時間削減する

各局および各ジャンルにおける音声コンテンツを約350~400時間削減する

番組形式の見直しを受け、「ニューズナイト」の金曜放送をBBC Twoの午後7時(ゴールデンタイム枠)に移動する

海外視聴者の増加を踏まえ、ニュースチャンネルにより国際的な焦点を導入する

ニュースサイトの「In Depth(読み物、分析記事)」セクションの運営チームを縮小する

BBCは約2万1500人のフルタイム従業員を抱えている。その収入の大半を受信料に依存しているが、テレビ受信契約数は近年減少している。

BBCのマット・ブリティン会長は、今回の提案について、5億ポンドの節減目標のうち約1億6000万ポンドを確保することを目的としていると述べた。計画全体では1800~2000人規模の人員削減を実施する見通し。

元グーグル幹部のブリティン氏はティム・デイヴィー氏の辞任を受けて、今年5月に会長に就任した。同氏は従業員宛ての電子メールで、「この規模の節約には厳しい選択と慎重な対応が必要であり、すべてが一度に整うわけではない」と述べた。

また、BBC全体で上級管理職の人数を10%減らすほか、今後数カ月の間にさらなる削減策が示される見通しだと説明。管理部門では約700の役職の廃止が見込まれていると述べた。

ブリティン氏は現在、会長就任前に計画していた休暇中とされるが、今週は経営委員会の会合や複数の理事会会合に遠隔で出席しているという。23日には全従業員を対象にした電話会議を主催し、質問を受ける予定だ。

「視聴者に壊滅的な影響」

メディア・エンターテインメントの労働組合「Bectu」のフィリッパ・チャイルズ代表は、2027年に期限を迎えるロイヤル・チャーター(特許状、王立憲章)の更新と同時期に人員削減が行われることについて、「理想とは程遠い」と述べた。

この憲章はBBCの憲政上の根拠となるもので、 BBCの目的と使命および公共における役割を定めている。政府が策定し、通常は約10年間有効。

チャイルズ氏は、「憲章の更新開始時と終了後で組織が大幅に縮小するという状況で、その長期的な将来についてどのようにして十分な情報に基づく判断ができるのか分からない」と述べた。

全国ジャーナリスト労働組合(NUJ)は、提案された削減案が「あらゆる場所の視聴者とコミュニティーにとって壊滅的な影響を与える」と述べた。

NUJの放送部門担当全国オーガナイザーであるジョン・セイリング氏は、「これまでの削減によって、組合員はすでにより少ない資源でより多くの仕事を求められており、深刻な燃え尽き症候群のリスクにさらされている。さらに悪いのは、削減はまだ続くということだ」と述べた。

また、「憲章更新が、これらの削減を止めるのに間に合わないことは明らかだ。そのため、政府に緊急の介入を求めている」と述べた。

かつてラジオ番組「ザ・ワールド・トゥナイト」で司会を務めていたロビン・ラスティグ氏は、この番組が「打ち切られる」と聞いて「非常に悲しい」と述べた。

同氏はXへの投稿で、「この番組は、より思慮深いBBCニュース番組の一つとして、長く名誉ある歴史を持っている。20年以上にわたって関われたことを誇りに思う」と述べた。

BBCニュースの責任者であるマンロー氏は、56年続いた同番組を終了する決定は「非常に難しい決断」だったと述べた。

マンロー氏は、「この番組は非常に強力なジャーナリズムを提供していた。しかし私たちは、同じニュースルームで『ニューズアワー』という別の番組も制作している。2方面の視聴者に向けて一つの番組を制作することが可能で、明らかに効率的だ」と述べた。