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豪州でH5N1型鳥インフルエンザ感染例を初確認 すべての大陸に広がる
イヴェット・タン
オーストラリア農業省は、国内で初めて鳥インフルエンザのH5N1型が確認されたと20日、明らかにした。これにより、感染力の極めて強いこの変異株がすべての大陸に広がったことになる。
オーストラリアはこれまで、H5N1型鳥インフルエンザが確認されていない唯一の大陸だった。
ジュリー・コリンズ農業相は、西オーストラリア州で渡り鳥ミナミオオトウゾクカモメ1羽からこのウイルスが検出されたと述べた。
現地メディアによると、この鳥は州都パースの南東約700キロメートルにある町エスペランスに近いケープ・ル・グラン国立公園の海岸で発見されたという。
ウイルスは家禽(かきん)や野鳥の間で急速に広がる可能性がある。人への感染はまれにしか確認されていない。
コリンズ氏は記者会見で、「私たちが永遠に鳥インフルエンザと無縁でいられないことはみんな分かっていた」と述べた。また、エスペランスの海岸で発見された衰弱したオオフルマカモメが、感染が疑われる2例目のケースとなっていると説明。ただし、「現時点で大量死の証拠」はないとした。
豪公共放送ABCによると、同国の絶滅危惧種コミッショナーのフィオナ・フレイザー氏は、国内で他の生き物にこのウイルスが存在するかは「数日内に」判明するとの見通しを示した。ベス・クックソン首席獣医官は、当局が「長い間この事態に備えてきた」とし、動物の緊急疾病対策に当たる委員会が20日に招集されたと述べた。
アザラシ1万頭以上が死んだと推定
インド洋南部に位置するオーストラリア領のハード島とマクドナルド諸島では昨年10月、H5N1型の鳥インフルエンザウイルスが検出されていた。
先週発表された研究では、ハード島に生息するアザラシの赤ちゃん約1万7000頭のうち、約1万3000頭がH5N1型の鳥インフルエンザにより昨年8月以降に死んだと推定されている。これは個体群全体の75%以上に相当する。また、ペンギンでも予想を上回る数の個体が死んだとみられるという。
科学者らは、鳥インフルエンザが昨年8月、約1800キロ離れたフランス領クローゼー諸島からの渡り鳥によって、オーストラリア領の島々に持ち込まれた可能性が高いとみている。
鳥インフルエンザは、鳥類や、時にはキツネ、アザラシ、カワウソなどの他の動物にも感染するウイルスによって引き起こされる病気。
世界中の野鳥の間で流行している主な株は「H5N1」として知られるウイルスの一種。1990年代後半に中国で初めて確認された。
渡り鳥によって世界的に家禽や野鳥の間で感染が拡大した。ごくまれに人も感染しており、たいていは病気になった動物との接触が原因となっている。