米クリスマス・パレードに車突入、運転手を殺人罪で起訴の方針=捜査当局

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米ウィスコンシン州でクリスマス・パレードの列に車が突っ込み、5人が死亡し、40人以上が負傷した事件で、捜査当局は22日、運転手を殺人罪5件で起訴する方針を明らかにした。
警察によると、車を運転していたのはダレル・エドワード・ブルックス・ジュニア容疑者(39)。ブルックス容疑者は家庭内のもめごとから逃げている最中に、群衆に突っ込んだという。
今後の捜査次第ではブルックス容疑者の罪状が増える可能性があると、警察は付け加えた。
ウィスコンシン州ミルウォーキーの西にあるウォーカシャで21日に起きた事件では、52歳から81歳までの5人が死亡し、幼い子供を含む48人がけがを負った。
警察はテロ行為ではなかったとしている。
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被害者について分かっていること
22日に公表された犠牲者の名前は次の通り――。
- ウィルヘルム・ホスペルさん(81)
- ヴァージニア・ソレンソンさん(79)
- リアナ・オーウェンさん(71)
- タマラ・デュランドさん(52)
- ジェーン・クリッチさん(52)
犠牲者にはウィスコンシン州のクリスマス・パレードの常連、「ミルウォーキー・ダンシング・グラニーズ」のメンバーも含まれる。
同グループはフェイスブックで声明を発表し、「私たちのグループは、自分たちの大好きなことをしていた。パレードで大勢の人の前でパフォーマンスをして、あらゆる年齢層の人に笑顔を与えていた」と述べた。「亡くなったのは非常に情熱的なグラニー(おばあちゃん)たちだった」。
現在も数十人が入院している。負傷者はパレードに居合わせた住民や救急隊によって、地域の6つの病院に搬送されたと、警察は説明した。
ウィスコンシン州小児病院は22日、子供18人の入院を受け入れたと記者団に語った。

医療関係者は、今回の事件について、ウィスコンシン州で子供が巻き込まれた集団死傷事件としては過去最悪の規模だとした。医師によると子供数人が頭に重傷を負ったり、骨折しているという。
負傷者は3歳から16歳までの子供で、3組のきょうだいが含まれる。このうち10人が集中治療室で治療を受けた。
キリスト教カトリック教会のミルウォーキー大司教区は、司祭1人、複数の教区民、地元のカトリック学校の生徒が負傷したとしている。

画像提供, Milwaukee County Sheriff's Office
容疑者について分かっていること
現地警察のダン・トンプソン本部長は22日の記者会見で、「容疑者は単独で栗色のSUV(スポーツタイプ多目的車)を運転し、バリケードを突破してウォーカシャ・クリスマス・パレードを祝っていた群衆に突っ込んだ」と説明した。
また、警察は車に向かって発砲したが、路上に大勢の人がいたため発砲を中止するしかなかったと付け加えた。
警察は事件前にブルックス容疑者の家庭内の事案に対応していたが、容疑者が現場から逃走し、車で群衆をなぎ倒したという。これまでの報道では、容疑者が刃物を使った争いから逃れたとされていたが、警察はこうした詳細について認めていない。
地元紙ミルウォーキー・ジャーナル・センチネルによると、ブルックス容疑者が現在、家庭内暴力や暴行など少なくとも5つの刑事責任を問われており、事件のわずか2日前に保釈金を支払って留置所から保釈されていた。BBCニュースも、同容疑者に関連する事件記録を確認している。
ミルウォーキー郡地方検事のジョン・チザム氏は22日、ブルックス容疑者が公判中に保釈を認められたことについて、同容疑者の「最新の容疑と係争中の罪状の性質と照らし合わせると、(保釈金の設定が)不当に低すぎた」とコメントした。
ブルックス容疑者はウォーカシャの東約24キロに位置するミルウォーキー出身。
目撃者の証言
ミルウォーキーの西に位置する人口約7万2000人のウォーカシャでは毎年、感謝祭(サンクスギビング、今年は25日)前の日曜日にパレードが行われ、仮装した人や山車、ダンサーやマーチングバンドなどが登場するのが恒例となっている。今年のテーマは、「安寧と喜び」(アメリカの定番クリスマスキャロルの歌詞の一部)だった。
新型コロナウイルスのパンデミックの影響で1年ぶりに復活したこのイベントを見ようと、家族連れが道路わきに並んでいた。
地元住民のアンジェリト・テノリオさんは、パレードに参加し終えた直後の21日午後16時40分頃、今回の出来事が起きたと、ミルウォーキー・ジャーナル・センティネルに話した。
「SUVが見えた。(中略)全速力で、音をたててパレードのコースを走って行った。直後に大きな衝突音がして、車にはねられた人たちがものすごい悲鳴を上げた」
娘が所属するダンスチームがSUVにはねられたというコリー・モンティホさんは同紙に対し、「いたるところにポンポンやくつ、こぼれたホットチョコレートが散乱していた。娘を探すために、倒れた人たちを1人1人確認しなければならなかった」と語った。
幼い子供2人と一緒にパレードを見に来ていたサラ・サルディヴァーさんは、「輪郭のはっきりしない赤い何か」を見た後に「何人もの小さな女の子が宙に放り出される」のが見えたと、米CBSに話した。

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ソーシャルメディアに投稿された動画の1つには、車が高速で路上の障害物に衝突した様子が映っている。別の動画には、音楽隊とみられる一団に車が突っ込んだ模様が記録されている。
警官は走って車を追いかけ、歩道の人たちには店舗などの建物内に避難するよう指示した。

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事件への反応
ウォーカシャのショーン・ライリー市長は「恐ろしく、分別のない行為による悲劇」だと述べた。
「我々のコミュニティーの本当に多くの人が、パレードを見に出かけたはずが、けがや心の傷を負うことになったことを深く悲しんでいる」
ジョー・バイデン米大統領は同コミュニティーに祈りを捧げ、「状況を非常に注意深く見守っている」と述べた。
ウィスコンシン州のトニー・エヴァーズ知事は被害者に敬意を表すため、州全体で半旗を掲げるよう指示した。
ウォーカシャの公立学校は22日が休校となり、事件の影響を受けた人にカウンセリングが提供された。
また、事件の被害者を支援するためのコミュニティー基金が設置された。





