ヴァイキング、1000年前に北米で定住 遺跡の木片で特定=研究

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北欧のヴァイキングが今からちょうど1000年前に、北米で定住していたとする研究結果が20日、学術誌「ネイチャー」に掲載された。イタリア人探検家クリストファー・コロンブスがアメリカ大陸に到達する何世紀も前のことになる。

1492年にコロンブスが到達するよりも前に、欧州人がアメリカ大陸に渡っていたことは長く知られていた。しかし、正確な年代が示されたのは今回が初めて。

研究を行ったのは、オランダのフローニンゲン大学やカナダ国立公園局などの科学者チーム。

科学者たちは、樹木の年輪を分析する新しい年代測定法を用いて、ヴァイキングがカナダ・ニューファンドランド島の土地を1021年に占領していたという証拠を得た。同集落は、さらに南の地域を含む他の場所を探索するための拠点だったという。

分析で使用された放射性炭素年代測定法は、対象物に含まれる放射性炭素同位体(炭素14)の残留濃度を測定する技術。

炭素14は時間の経過とともに減衰していくため、残留量を測ることで年代を特定できる。

遺跡の木片を調査

研究結果によると、科学者たちは、北欧人たちが入植したニューファンドランド島のランス・オ・メドー集落で使用されていた3つの木片の年輪を分析。木片に含まれる、太陽嵐によって生成された放射性炭素を調べた結果、木が伐採されたのが1021年だと特定できた。木が金属性の工具で加工されていたことを示す明確な証拠もあるという。

科学者たちは、このような太陽嵐(大規模な太陽フレアで放出された電磁波や粒子などが地球を襲う現象)が992年に発生したことが知られていると説明。そのため、これまで1000年頃と推定されていたヴァイキング到達の年代を、より正確に割り出せたという。

報告書の著者たちは今回の発見について、知識の伝達や遺伝子情報などの交換の可能性といった、大西洋横断による初期の影響に関する今後の研究で、決定的論点を示すものとしている。

英スコットランドのヴァイキング専門家コリーン・ベイティ博士は、今回の研究は必ずしもヴァイキングが1000年に同地域にいなかったことを示唆するものではないと指摘する。

「この研究は、集落で木材が使用されていた1021年頃に、短期間存在した居住地で活動があったことを示唆している。おそらく建築か船の修理に関連するものだったのだろう」

「考古学者としては、これが最初でも最後でもなく、占領活動の1つの段階だと解釈する」

ユネスコ(国連教育科学文化機関)世界遺産に登録されているランス・オ・メドー集落遺跡は、ヴァイキングが北米に築いた最初で唯一の遺跡で、新大陸(アメリカ大陸)における欧州人の入植を示す最古の証拠となっている。