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米財務長官にイエレン氏、上院が承認 初の女性起用
アメリカ上院は25日、ジャネット・イエレン氏(74)を財務長官にする人事案を承認した。ジョー・バイデン大統領が指名していた。
イエレン氏は2014~2018年に米連邦準備制度理事会(FRB)議長を務めた。女性の米財務長官起用は初めてとなる。
今後はバイデン政権の下、新型コロナウイルスのパンデミックで打撃を受けたアメリカ経済の建て直しを図る。
イエレン氏は19日の公聴会で、連邦議会は経済刺激策とパンデミックを受けた経済支援策として、数兆ドル規模の追加予算案を承認すべきだと発言。公的債務を気にせず「大胆に行動」すべきだと訴えていた。
これに対し共和党の上院議員からは、今はリベラル派の改革の「長ったらしいリスト」を消化する時ではないとの批判が出た。
しかしイエレン氏は、収入の減った世帯の多くが失業対策プログラムを受けられていないと指摘し、これに反論。また、増税は、米経済の競争力を上げるために必要な大型投資への資金作りとみるべきだと述べた。
その上で、「今は増税ではなく、パンデミックを乗り越えるためのプログラムに注力すべきだ」と強調した。
イエレン氏とは?
イエレン氏は米中央銀行FRBの議長のほか、ビル・クリントン政権で大統領経済諮問委員会(CEA)の委員長を務めた。FRB議長時代は、金融政策が国内労働者や格差に与える影響を重視していたことで知られる。
2014年に当時のバラク・オバマ大統領にFRBの議長に指名される前は、副議長を4年間務めるなど、10年にわたって理事会メンバーだった。
2018年にはトランプ大統領が慣例を破り、イエレン氏を議長の2期目(任期4年)に再任しなかった。クリントン氏が大統領だった1990年代以降、FRBを政争に巻き込まないため、大統領は人事に口出ししないのが慣習になっていた。
女性の権利のアイコン
経済界のトップに上り詰めたイエレン氏は、女性の権利活動のアイコンとなった。2018年にFRB議長を退いた際には、イエレン氏のトレードマークとなっている立襟の上着を着て、その功績を称える人が相次いだ。
イエレン氏はバイデン政権下の民主党で、先進派と中道派双方の期待を満たせる存在とみられている。また2014年のFRB議長就任の際には、共和党議員からも支持を得ていた。
イエレン氏の政策はインフレ率よりも雇用に重点を置くもので、融資の際の負担を軽くし、経済活動を活発化させる低金利を推奨する立場だとされた。
しかし議長時代、保守的な層が要望していたよりは小幅だったものの、FRBは2008年以降で初めて政策金利を引き上げた。
一連の施策は今なお議論を呼んでいるものの、金融街ウォール・ストリートでは称賛された。