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ボルトン元米大統領補佐官、機密文書の扱いで有罪認める 政権解任後に批判に転じる
マックス・マッツァ
第1次ドナルド・トランプ政権で大統領補佐官(国家安全保障担当)を務めた後、トランプ大統領を強く批判するようになったジョン・ボルトン被告が26日、機密文書の扱いをめぐる連邦法違反について有罪を認めた。著作のための資料収集の一環として、機密情報を違法に扱ったという。
ボルトン元補佐官は昨年10月、機密資料の不適切な取り扱いに関連して18件の罪状で起訴され、当初は無罪を主張した。
26日の公判で元補佐官は、機密情報を違法に保持していたという罪状1件について、有罪を認めた。保管していた文書には、国防情報を含む日記が含まれており、その一部は極秘レベルに分類されていた。
元補佐官の罪状を裁判官が法廷で読み上げると、機密情報を記した日記を家族に送ったことも含めて、罪状の内容は正確だと元補佐官は認めた。
罪状の行為を確かに行ったのかと裁判官が尋ねると、「しました」と元補佐官は答え、「申し訳なく思っている」と述べた。
起訴状によると、ハッカーが元補佐官のアカウントにアクセスしたところ、そこに機密文書が保管されていた。そこでハッカーは、「ヒラリー(・クリントン元米国務長官)のメールが漏洩して以来最大のスキャンダル」を引き起こすという脅迫状を、元補佐官へ送ったという。
米メディアによると、量刑の言い渡しは10月28日の予定。
検察官によると、ボルトン元補佐官は最長5年の懲役刑を受ける可能性がある。また、すでに225万ドルの罰金を支払うことに同意したという。
BBCがアメリカで提携するCBSニュースによると、ボルトン元補佐官は違法に保持していた機密情報について国家安全保障当局に説明するとともに、100時間の社会奉仕活動を行う予定。
トランプ氏と対立
トランプ氏は自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に、「厳しい処分を望む」と投稿した。
公判の後、ケリー・ヘイズ連邦検事は記者団に対し、ボルトン元補佐官は機密情報の扱い方や、機密情報を誰と共有できるかを承知していたと述べた。
「また、機密情報の取り扱いを誤れば、国家安全保障が損なわれることも(元補佐官は)知っていた。「それにもかかわらず、ボルトン氏がたった今認めたように、彼は法律に違反して私たちの国家安全保障を重大な危険にさらした」と検事は話した。
ボルトン元補佐官の弁護士、アビー・ローウェル氏は声明で、自分の依頼人は「本物の指導者らしく行動した」と述べた。
「彼は自分が犯した過ちの責任を取った。それによって、今まで以上に機密情報を表に出しかねない事件を、政府がいっそうのリソースを使って追及する羽目にはならないようにした」と弁護士は主張。
さらに、「対照的に、トランプ大統領は機密情報に関する法律をばかにした。実際の機密文書そのものをフロリダの邸宅に持ち込み、その行為の捜査を妨害し、自分の行為について何ら責任を認めていない」とも、弁護士は批判した。
トランプ氏は2023年に機密の防衛情報を違法に保持していた罪で起訴されたが、翌年の大統領選で再選されたことを受け、公文書の扱いに関するものをはじめ複数の起訴はどれも取り下げられた。
ボルトン元補佐官は2019年9月、第1次トランプ政権から解任された。2020年に発表した回顧録「The Room Where It Happened(それが起きた部屋)」は、トランプ氏の下で働いた当時を振り返り、トランプ氏は地政学についてよくわかっていない大統領だと描写していた。
ホワイトハウスは、この本には機密情報が含まれ、適切な審査が行われていなかったとして、出版差し止めを求めて提訴。しかし、裁判官はその訴えを退け、本はその数日後に出版された。
米司法省はその後、ボルトン元補佐官が本の中で機密情報の一部を開示し、取り扱いのルールに違反したのではないかとして、捜査を開始した。
さらに、国家安全保障問題担当の補佐官だった当時、機密資料の一部を親族2人に送ったとして、元補佐官を訴追した。
政権解任後のボルトン元補佐官はトランプ氏を批判し続け、対するトランプ氏は元補佐官を「卑劣なやつ」と呼び、刑務所に行くべきだと主張してきた。
ボルトン元補佐官の起訴は、ジェイムズ・コーミー元連邦捜査局(FBI)長官やニューヨーク州のレティシア・ジェイムズ司法長官など、トランプ氏を批判する人々を司法省が次々と起訴する中でのものだった。
他の起訴との違い
しかし、複数の元連邦検察官やその他の法律専門家がBBCに語ったところによると、ボルトン元補佐官の事件は、検察当局が集めた証拠から、トランプ氏を批判する他の人々への訴追とは一線を画すものだという。
「彼は自分のしたことを認めた」と、元補佐官と司法当局の間の司法取引に詳しい消息筋は、BBCにこう話した。
元補佐官はまた、この事件を法廷で争い続ければ、「自分の弁護のために他の機密情報が公開されたかもしれない」ことも理解し、アメリカに「損害」を与えたくなかったのだと、この消息筋は話した。
新アメリカ安全保障センターのキャリー・コルデロ上級研究員は、機密文書の取り扱いを誤ったとして政府高官を起訴するのは「珍しい」が、前例のないことではないと述べた。
「機密情報に関する事件は起訴が難しいが、起訴は可能だし、役職の高い低いを問わず起訴される場合がある」
トランプ政権に加わる前、ボルトン元補佐官はジョージ・W・ブッシュ政権の国連大使だった。トランプ氏を批判する元政府高官の1人で、1月にシークレットサービスの保護が剥奪された。
追加取材:ケイラ・エプスティーン、アナ・フェイギー)