You’re viewing a text-only version of this website that uses less data. View the main version of the website including all images and videos.
米下院臨時議長、ペロシ元議長らに議事堂内の執務室からの退去命じる
米下院のパトリック・マクヘンリー臨時議長(共和党)は4日、ナンシー・ペロシ元議長(民主党)とステニー・ホイヤー元院内総務(民主党)に対し、連邦議会議事堂内の執務室から退去するよう命じた。
ペロシ下院議員は1月に下院議長の職を退いた。ホイヤー氏は長年、ペロシ氏の補佐を務めていた。
2人は自分たちの執務室のドアの鍵が4日に「付け替えられる」と伝えられた。
両者に議事堂内の執務室から退去するよう命じたのは、3日に解任動議が可決されたケヴィン・マカーシー氏(共和党)に代わり、臨時で下院議長に就任したマクヘンリー氏。同氏はマカーシー氏の盟友で、マカーシー氏が議長を務めていた間、重要な陰の実力者だった。
同僚議員の葬儀のため現在ワシントンを離れているペロシ氏は、今回の決定を「伝統からの急激な逸脱」だと批判した。
ギャレット・グレイヴス下院議員(共和党)は4日、ペロシ氏の執務室はマカーシー氏に引き渡されると発表。この執務室は「前下院議長」のものだと説明した。
米ニュースサイト「アクシオス」によると、グレイヴス氏は「彼女(ペロシ氏)と民主党議員らが、そこに前議長が入ることにした。そして彼女はその役職から離れた。(中略)民主党とペロシ元下院議長のその決定で、この執務室はマカーシー氏に渡ることになる」などと述べたという。
ペロシ氏の主張
ペロシ氏は3日に声明で、今回の決定を非難した。
「新たな共和党指導部が対処しなければならない重要な決定があり、我々全員がそれを待ちわびる中、一時的な議長が最初に取った行動のひとつが、私に議事堂内の執務室を直ちに明け渡すよう命じることだった」
「悲しいことに、私はいま、親愛なる友人であるダイアン・ファインステタインの死を悼み、敬意を表するためにカリフォルニア州に滞在中で、現時点では荷物を引き取ることができない」
30年近く上院議員を務めたファインステタイン氏は先週、90歳で死去した。5日に葬儀が予定されている。
議長の解任決定から数時間に
議会で指導的役割を担っていない議員が、議事堂内に執務室を構えることはめずらしいことだが、ペロシ氏とホイヤー氏は前下院議長と前院内総務としていわゆる隠れ家を持っていた。
ペロシ氏は声明で、自分が議長だった間は伝統に従い、共和党の前任者に執務スペースを与えていたと述べた。
ペロシ氏とホイヤー氏は今後も、下院の議員会館内の通常の仕事スペースは維持する。
ペロシ氏らへの退去要請を最初に報じた米政治ニュースサイト「ポリティコ」は、ペロシ氏の所有物が3日夕に、民主党のハキーム・ジェフリーズ下院院内総務のスタッフの助けを借りて梱包されていると伝えた。
3日のマカーシー氏の解任動議の採決から2時間もたたないうちにペロシ氏に送られた電子メールには、臨時議長がペロシ氏の執務スペースをほかの議員に「割り当て直す」と書かれていたと、報じられている。
誰が決定したのか
具体的に誰がこの決定を下したのかは分かっていない。
ペロシ氏はこの決定の責任はマクヘンリー臨時議長にあるとしているが、米CNNとニューヨーク・タイムズは、この背後にはマカーシー氏がいるとし、同氏がペロシ氏の執務室を引き継ぐつもりだと伝えている。
マクヘンリー氏やマカーシー氏、そして執務室の割り当てを担当する共和党主導の委員会はいずれも、この件についてコメントしていない。
下院は3日、マカーシー氏の解任動議を216対210の賛成多数で可決した。身内の共和党議員8人が造反した。下院議長の解任動議が可決されたのは米史上初めて。
マカーシー氏によると、下院議長に就任した際にペロシ氏が、マカーシー氏が解任動議に直面した場合には「常にバックアップする」と約束していたという。
しかし実際には、ペロシ氏は同僚議員の葬儀のために早退し、採決には出席しなかった。
議会公式記録では、ペロシ氏は出席していればマカーシー氏の解任に賛成するつもりだたったと発表している。