墜落現場でブラックボックス回収、遺体の一部も発見 中国旅客機事故

A guard holds an umbrella over the relative of a victim at the village closest to the crash site

画像提供, Reuters

画像説明, 事故機の乗客の家族らが墜落現場付近に到着した(23日)
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中国広西チワン族自治区の山林に132人が乗った中国東方航空の旅客機が墜落した事故で、中国当局が23日、飛行記録を収めた「ブラックボックス」を回収した。また、遺体の一部も発見した。国営メディアが報じた。

中国の航空当局は、21日の事故発生から2日たったこの日の記者会見で、ブラックボックスを見つけたと発表した。コックピット内の会話を録音したボイスレコーダーとみられている。外側は損傷があるが、音声記録には問題がないようだとし、北京に送って分析するとした。

当局はまだ死者数を発表していない。ただ、生存者はいないとみられている。

機体は垂直に近い状態で急降下したとされる。事故調査当局は、原因をまだ解明できていない。

事故調査当局の責任者は、事故機の飛行ルートについて、「危険な天候ではなかった」と記者団に述べた。

また、事故機の乗員と管制官は突然の急降下まで、正常な交信をしていたと話した。

この記者会見には、中国東方航空の孫世英理事長も出席。中国・新華社通信によると、事故機は当時、安全に飛行可能とみなされており、整備基準も満たしていたと説明した。

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家族らが現場近くに

今回の事故は、過去30年で最も死者が多い中国の航空事故とみられる。同国内では悲しみが広がっている。

習近平国家主席は徹底した調査を指示。政府は救助隊員、軍兵士、その他の作業員ら数百人規模の人員を事故現場に送り込んでいる。

23日には現場付近に、乗客123人と乗員9人の家族ら数十人も到着した。義理の姉妹が乗っていたという男性(57)は記者団に、「希望をもちたい、生き残っているという希望だ」と話した。

当局は、生存者や遺体は発見されていないとしている。ただ、財布や身分証など搭乗者の持ち物とみられる物は見つかっているという。

パイロットは3人

墜落したMU5735便のボーイング737-800型機は21日、雲南省昆明から広東省広州市へ向かっていた。飛行中に巡航高度から急激に高度が下がったとみられている。

急降下している時に管制官が繰り返し事故機に呼びかけたが応答がなかったと、当局は22日に説明した。

中国東方航空によると、パイロットは3人搭乗していた。飛行時間は機長が6709時間、残りのパイロットは3万1769時間と556時間だったという。

同社は「私たちが知る限り、パイロット3人の能力は高く、それぞれの家庭も比較的円満だった」と説明した。

Flight MU5735 altitude chart
画像説明, MU5735便の高度記録。2万9100フィート(約9000メートル)付近から急降下している(出典:フライトレーダー24)

航空情報を提供している「フライトレーダー24」によると、事故機は高度2万9100フィート(約9000メートル)で航行していたが、その2分15秒後には9075フィート(約2770メートル)に降下した。

最後に確認された飛行情報は午後2時22分のもので、高度は3225フィート(約980メートル)だったという。

航空専門家らによると、ボーイング737-800型機は記録上、安全性が高いとされ、世界中で数千機が運航されている。今回の事故機は製造から7年未満だったという。

事故調査当局は、何らかの意図的な行為、パイロットの操縦ミス、構造上の欠陥、空中衝突などの可能性を含め、原因を探るとみられている。また、事故機はアメリカで製造されたことから、同国の航空専門家を調査に招いている。

米政府はこれを前向きに受け止めている。ただ、中国が厳しい新型コロナウイルス対策の隔離措置を取っていることから、調査チームの派遣は不確実だとした。

map of flight path
画像説明, 中国東方航空機は雲南省昆明(Kunming)から広東省広州市(Guangzhou)へ向かう途中、広西チワン族自治区梧州市(Wuzhou)で墜落した(出典:フライトレーダー24)