ベイルートの病院、爆発で半数が機能せず 感染拡大の懸念も

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大規模爆発が起きたレバノンの首都ベイルートで、医療施設も大きな被害を受けており、多数のけが人が十分な治療を受けられていない状況が浮かび上がった。

世界保健機関(WHO)がベイルート市内の医療施設55カ所を調査したところ、半数以上が「機能していない」状態だった。

主要3病院は閉鎖を余儀なくされ、別の3病院は収容人数を減らさざるを得なくなった。同市全体ではベッド500床が不足している状態だとしている。

WHOは、病院やクリニックのできるだけ早い再開が最優先だと指摘。医療物資が不足している施設には、WHOが直接届けるとした。

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WHOはまた、新型コロナウイルスの感染防止対策が順守されていない施設もあったとして、注意を呼びかけている。

レバノン保健省の11日の発表によると、同国では新型ウイルスの感染者が7121人確認されている。新型ウイルスの感染症COVID-19による死者は87人。

WHO東部地中海地域のリチャード・ブレナン地域緊急ディレクターは、レバノンでは爆発前から感染者数の増加がみられていたと指摘。同国が11日、日別感染者で過去最多を記録したと話した。

ブレナン氏は、「爆発の被害への対応が必要だが、COVIDにも警戒する必要がある」と強調。感染予防対策を強化することで、最近の増加傾向を抑えることは可能だと述べた。

不動産の売却を禁止

ベイルートは何百もの建物が破壊され、一部は戦場のような様相を呈している。多くの歴史的建造物も被害を受けた。

当局は12日、そうした古い建物の売却を禁じた。歴史的街区が、利益目当ての開発業者によって台無しにされるのを防ぐのが狙い。

歴史ある家並みが、高層マンションに取って代わられることへの懸念を反映したものだ。ベイルートでは過去に、別の地域でそうした現象がみられたという。

レバノンでは食料不足を心配する声も出ている。今回の爆発では、港湾地区にあった穀物貯蔵庫も大きな被害を受けたためだ。

ラウル・ネーメ経済相は、今後4カ月分の小麦はあるとツイートした。

1分間の祈り

ベイルートのマルワン・アブド県知事によると、4日に起きた大規模爆発の死者は200人以上、負傷者は6000人以上に達した。港湾地区の倉庫に危険な状態で保管されていた2700トン超硝酸アンモニウムが、爆発を引き起こした。

市民らは政府の怠慢が爆発につながったとして怒りを強めている。抗議行動が続いたことを受け、ハサン・ディアブ首相は10日、内閣の総辞職を発表した

爆発から1週間がたった11日には、市民らが1分間の祈りをささげた。