トルコによる西側10カ国の大使追放命令、事態が沈静化

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トルコで拘束が続く民主活動家の処遇を巡り、アメリカやドイツなど西側10カ国の大使が即時解放を求めたことに、トルコの大統領が強く反発し、大使たちの国外追放を命令した問題で、西側各国がトルコの内政に干渉しない姿勢を示したため、事態は沈静化へ向かっている。
アメリカ、カナダ、フランス、フィンランド、デンマーク、ドイツ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデンの大使は18日、4年以上にわたり拘束されているトルコの活動家オスマン・カワラ氏(64)の即時解放を求める声明を発表していた。10カ国のうち7カ国は、北大西洋条約機構(NATO)でトルコと同盟関係にある。
これを受けて、トルコのレジェプ・タイイップ・エルドアン大統領は23日、アメリカやドイツ、フランスなど10カ国の大使を国外退去処分にするよう外相に命令した。
そうした中、在アンカラのアメリカ大使館はツイッターで25日、「アメリカ合衆国は、外交関係に関するウィーン条約第41条の順守を維持する」と表明。この条項は外交官が「接受国の国内問題に介入しない義務を有する」と定めている。
他の西側大使館も同様に、トルコの内政問題には干渉しないと表明した。
エルドアン大統領の側近はBBCに対して、大統領はこれを歓迎しており、問題はほぼ収束したと話した。
トム・ベイトマンBBC中東特派員は、エルドアン氏は西側諸国との新たな外交危機を回避する方向に動いたようだが、その根底にある対立の原因は残っていると指摘する。
オスマン・カワラ氏とは
カワラ氏は現在、抗議活動とクーデター未遂の容疑で拘束されている。
2013年に起きた全国的な抗議デモをめぐる罪状について昨年、無罪判決を受けたものの、直ちに再逮捕された。無罪判決は破棄され、2016年に起きた軍事クーデター未遂に関わっていたとして、罪状が追加されている。
カワラ氏は罪状を否認し、エルドアン大統領による反対派の抑圧だと訴えている。
これについて西側10カ国は共同声明で、カワラ氏の裁判の「遅延が続く」ことが「民主主義の尊重、法の統治、トルコ司法の透明性に影を落としている」と批判。「トルコはただちにカワラ氏を釈放し」、迅速な事態の解決を望むとしていた。
欧州評議会もトルコに対し、同氏の釈放を命令した欧州人権裁判所の判決に従うよう最後警告を出している。
トルコ外務省は、共同声明が発表された翌日の19日に各国大使を召喚し、カワラ氏をめぐる「無責任な」声明に抗議した。
さらに23日にはエルドアン大統領が群衆を前にした演説で、10カ国の大使を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指定するよう外相に命令したと発言した。ペルソナ・ノン・グラータ指定とは、外交使節としての信認取り消しや国外追放を意味する外交用語。
大統領は演説で、対象10カ国の大使が「トルコ外務省を訪れてあれこれ命令するなど、あり得ないことだ」とも述べていた。





