プーチン氏、空港暴動は「ウクライナと西側の扇動」と アメリカは「馬鹿げている」と反発

動画説明, ロシア南部ダゲスタンの空港に反イスラエル集団が乱入した
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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は30日、同国南部ダゲスタン共和国の空港で起きた反イスラエルの暴動について、ウクライナと西側諸国が仕組んだものだとの見解を示した。アメリカはこれを、「ばかげた主張」だと一蹴している。

ダゲスタン共和国の中心都市マハチカラでは29日、イスラエルのテル・アヴィヴから到着する旅客機を前に、大人数が空港に押し寄せ、滑走路に乱入するなどした。多くがパレスチナの旗を掲げており、ユダヤ人差別的なスローガンを連呼する人もいた。

ダゲスタンの人口約310万人は、大半がイスラム教徒パレスチナ自治区ガザ地区での紛争を受けた怒りが引き起こした事件とみられている。

現地当局によると、治安部隊が状況を鎮静化し、60人以上が拘束された。

西側は「世界的な不安定から利益」とプーチン氏

プーチン氏は30日、ロシアの安全保障会議の中で、「昨晩のマハチカラでの出来事は、ソーシャル・ネットワークを通じて、ウクライナだけでなく、西側の特殊機関の作業員によって扇動されたものだ」と主張した。

「誰がこの致命的な混乱を組織し、誰がそこから利益を得ているのかは、すでに明白になっていると私は思う」

「アメリカとその衛星国の現在の支配エリートたちが、世界的な不安定から利益を得ている」

クレムリン(ロシア大統領府)のドミトリー・ペスコフ報道官は、「ガザ地区で起きている惨事、人々や子どもたち、老人の死が映し出されるテレビ映像を思えば、敵がこの状況を利用し、挑発するのは簡単なことだ」と述べた。

ダゲスタンのセルゲイ・メリコフ首長は、暴徒はメッセージアプリ「テレグラム」の「モーニング・ダゲスタン」というチャンネルを使い、「裏切り者によってウクライナ領土から」扇動されたのだと述べた。

「モーニング・ダゲスタン」は、ロシアによるダゲスタン支配を拒否するイスラム原理主義のチャンネルで、2016年にウクライナに亡命した元ロシア議員イリヤ・ポノマレフ氏と関係があるという。

メリコフ氏の発言を受け、「モーニング・ダゲスタン」はポノマレフ氏やウクライナとの関係を否定。ポノマレフ氏は、昨年にこのチャンネルを支援しなくなったと主張するものの、この主張はここ数カ月の発言と矛盾している。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、マハチカラの空港での暴動を非難している。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(30日)

画像提供, EPA

画像説明, ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(30日)

「典型的なロシアのレトリック」

米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官はホワイトハウスでの記者会見で、ロシアの主張は「典型的なロシアのレトリック」だと述べた。

「自国で何か良くないことが起きると、それを誰かのせいにする」

「西側諸国はこの件と全く関係がない。これは全く純粋な憎悪で、偏見で、脅迫だ」

カービー氏はまた、空港での映像と、19世紀末から20世紀初頭にかけてロシアで起こったユダヤ人差別「ポグロム」を比べることは「適切」だと述べた。

ソーシャルメディアでは、群衆が空港に突入し、扉を開けさせ、滑走路に侵入する様子が映った映像が広く拡散されている。

空港の外で車を停車させ、イスラエルの旅券を持つ者がいないか、身分証の提示を迫る者たちもいた。

ロシア保健省は、警官を含む20人が負傷し、うち2人が重傷だと発表している。

暴動の後、メリコフ氏は「すべてのダゲスタンの人々は、不義な人々の行動による犠牲者の苦しみに共感している」としながらも、空港での出来事は「言語道断」と述べた。

イスラエルの首相官邸は、「場所がどこだろうと、イスラエル市民とユダヤ人を傷つけようとする行動を、深刻に受け止める」とコメントした。

その上で、「イスラエルはロシアの捜査当局が、すべてのイスラエル市民とユダヤ人について、それが誰だろうと、その安全を守ることを期待する。そして、暴動の当事者と、さらにユダヤ人とイスラエル人に向けられる無軌道の扇動を、精力的に取り締まるよう期待する」とした。