英下院補選で与党敗れる 与野党差は1議席に

画像提供, Reuters
英与党・保守党議員のリコールに伴う下院補選で1日、野党・自由民主党の候補が勝利した。これによってボリス・ジョンソン新首相率いる与党と野党の下院での議席差は、わずか1議席になった。
英南西部ウェールズ地方のブレコン・アンド・ラドノーシャー選挙区では、保守党の現職クリス・デイヴィース議員が不正請求で有罪となりリコールされたため、補選が行われた。
2015年総選挙の事務所経費を不正請求した罪で有罪となりリコールされたデイヴィース議員は、再選を目指して出馬したものの、得票率約39%に留まり、約43.5%を得た自由民主党のジェイン・ドッズ候補に敗れた。
保守党の間で新党首に選ばれ新首相となったばかりのボリス・ジョンソン氏は、就任後わずか8日後の初の国政選挙で議席を減らすことになった。
保守党は、閣外協力する北アイルランドの民主統一党(DUP)の10議席を合わせてかろうじて下院で過半数を維持しているが、今回の1議席を失ったことで、ますます苦しい立場になった。
児童福祉司でウェールズ自由民主党代表のドッズ氏(55)は当選が決まると、「皆さんの新しい代議士としてウエストミンスター(国会議事堂)に着いたら真っ先に、ボリス・ジョンソン氏を探し出します。どこに隠れていようと。そして、このコミュニティーの未来をもてあそぶのをやめて、合意なしブレグジットの可能性は排除するよう伝えます」と述べた。
自由民主党のジョー・スウィンソン代表は、「ボリス・ジョンソンの過半数はどんどん減っている。つまり、この国を合意のないままEUから強引に離脱させるだけの、国民の信任を得ていないということだ」と強調した。
ブレコン・アンド・ラドノーシャー選挙区は伝統的に自由民主党寄りで、過去34年の間、議席が他党に渡っていたのはわずか9年。ただし、2015年総選挙で保守党のデイヴィース氏に敗れていた。
投票率は59.6%と、前回総選挙の74.6%から大幅に減ったが、補選の投票率としては1997年のウィンチェスター選挙区以来最高。
保守党のほか最大野党・労働党も苦戦し、得票率は12.4%と、新興勢力のブレグジット党を下回り4位となった。保守党と労働党の二大政党は今年5月の欧州議会選でも支持を減らし、自由民主党やブレグジット党、スコットランド国民党(SNP)が躍進した。
残留派の勝利ではない?
自由民主党はブレグジット(イギリスの欧州連合離脱)については残留派だが、今回の結果は残留派の「決定的勝利」ではないと、カーディフ大学のローラ・マカリスター教授は言う。
得票数を合わせると、保守党、ブレグジット党、イギリス独立党(UKIP)など離脱派の政党の方が2000~3000票差で残留派を上回っていると、教授は指摘。ただし、今回の補選はブレグジットのみのワンテーマ選挙ではなく、有権者は地元特有の問題を意識して投票した可能性があるという。









